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使用するお題→『レビュー』『マシマシ』『午前零時』

【レンタルお姉ちゃん】(1/3)

夕方、学校から帰ってきたカナミが自分の部屋で宿題をしている時だった。
コンコン!と誰かがドアをノックする音が聞こえてきた。

「だーれ?」
「僕だよー!」

ドアを開けて入ってきたのはケンスケだった。

「ケンスケ、今は宿題で忙しいから一緒に遊べないわよ」
「ううん、そういう事じゃないんだ。ちょっとお姉ちゃんに相談があるんだ…」
「相談?」

とりあえず宿題を早めに終わらせ、夕飯を済ませた後、リビングのソファーに座ってカナミはケンスケからの相談を聞く。

「相談って何かしら?」
「あの、お姉ちゃん、来週の土日って暇かな?特に用事ない?」
「うーん、特にないけどそれがどうかしたの?」
「それがね…」

ケンスケは早速話し始めた。ケンスケには西口ヒロトというクラスメートの友達がいるのだが、
そのヒロトが来週の土日だけでいいからカナミに自分のお姉ちゃんになってほしいとのことだ。
一人っ子で姉がいるケンスケが羨ましくてたまらないから、という彼からのお願いだった。

「お姉ちゃん、お願いだよ。来週の土日だけでいいからヒロトのお姉ちゃんになってくれないかな」
「そうなの。分かったわ、この私に任せなさい!」
「本当!?ありがとう!」

翌日、ケンスケはヒロトに姉からのOKが出た事を伝えると、ヒロトはとても喜んだ。
そして土曜日、カナミは弟にヒロトの家に案内してもらう。ヒロトの家に来ると、既に彼が嬉しそうに玄関の前で前っていた。

「わあ、ケンスケのお姉ちゃんだね!えっと、確かカナミさんでしたっけ?今日から2日間だけだけど、よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね、ヒロト君」
「早速だけどお姉ちゃんって呼んでいいですか?」
「ウフフ、いいわよ」

ヒロトは顔を少し赤らめ、照れながらカナミをお姉ちゃんと呼ぶ。ケンスケはそれを見て安心すると、家に帰っていった。

「それじゃあお姉ちゃん、ゲームでもして遊ぼうよ!」

家の中に入ると早速ゲームで勝負開始。ゲームで楽しく遊んでいると、いつの間にかお昼の時間になっていた。

「お姉ちゃん、お腹が空いたね。近くにいいラーメン屋があるからそこで食べない?」
「ラーメン?いいわね、行きましょ!」

ヒロトの知っているという近くのラーメン屋に向かう。