というかまず前提としての基礎教養の話で、欧米および中東のキリスト教、イスラム教文化圏では、「私的な復讐」って教義的に禁止されてるから、それらを正当化したり快楽エンタメとして扱うような話って、少なくとも表向きはダメなんだよ。

「復讐するは我にあり」てのは、「お前の復讐は神がするから、私怨にとらわれず正しく生きなさい」って意味だしな。

もちろんそれらを踏まえても、「そんな建て前どうでもいいんじゃー! 復讐して気持ちよくなりたいんじゃー!」って人間もいるし、そういうエンタメを楽しみたい層ってのも出てくるけど、あくまで表向きそれは駄目だから、 復讐そのもの安易に正当化するような作品はあまり書かれない。

まあそれを「偽善くさい」というのはそれそれでその通りではあるけれども、 逆に言えばそれを「偽善くさいと言って悦に入る」のは、幼稚な偽悪、イキり中二病そのものだしね。