>>88

いいえ。
叫んで追いかけて来ました。
その日は、曲がり角などでやたらとわざとぶつかってくる人(ようするに当り屋)が普段以上に多かったので、
その証拠を押さえる為に警戒しながら、カメラを片手に持って自転車に乗りつつ、私「注釈の人」こと荒谷直人は帰宅の途についていました。
すると、私が住んでいる県営住宅の公園近くの自動販売機に、同じく自転車に乗っている5人ほどの不良の集団がたむろっていました。
その不良の集団は「ちょっと、兄ちゃーん。」と声をかけて手招きしてきました。
「これはヤバい」と直感的に感じて、片手に持っていたデジカメを回しつつ私は逃げだしました。
そうしたら「待ったれやー!」と叫びながら、その不良集団は私を追いかけて来ました。
人間、危機的な状況になったら時間が止まったような感覚になるというのは本当ですね。
その一瞬の間に、私は最良の逃げ道を考えました。
その不良に命令している側がもっとも避けたい状況は、「揉み消せない状況を作られる事」です。
だから、その不良の集団は薄暗い団地の近くの自動販売機の前で待っていた訳ですけどね。
「ならば」と思い、「逃げなら小道を通り、不良集団を大通りおびき寄せてやろう。そうしたら野間の前でわざと殴られてやろう。」と考えました。