原作といおうか原案程度の扱いなんだけれど
ピーター・カッシングも出ている『バンパイア・ラバーズ』よりも早い
クリストファー・リーが出ている『女バンパイア・カーミラ』。
日本でつけた邦題はカーミラなのに
登場人物の名前が変えられているせいでカーミラが出てこないという不思議な映画(笑)。

カーミラの二次創作が抱える共通の弱点は
原作ではカーミラの正体は最後の最後でやっと明かされるのに
映画でもマンガでもお客は吸血鬼モノだと知っていて
初めからそれがお目当てでお金を出しているということ。
プロットの上では吸血鬼の正体を伏せておきたくても
お客はみんなカーミラが吸血鬼だと知っていて
カーミラが事件を起こすことを期待しているという奇妙なことになっている。
その点『女バンパイア〜』はカーミラの名前を変えてしまったことで
誰が吸血鬼なのかというサスペンス作りにはある程度成功している。
脚本自体はけっこうツッコミどころが多いけれど。
ちなみに本作で一番意外な展開だったのは(mail欄)