「ゼロの焦点」は自筆、対して「砂の器」「わるいやつら」は口述筆記。
後者は急に文章が読みやすくなるからそれとわかる。
ただし移行期は文体が揺れていた可能性もある。

「Dの複合」でいったん口述筆記は取りやめ。これは口述筆記者の福岡隆との契約が終了したため。
ただ、70年代は時折口述筆記の手を借りたらしい。
晩年、特に80年代以降の作は全作自筆原稿が残っているから疑いようがない。