【甘い】君の悲しみで僕を殺してくれ【痛み】
君の体内に保存されたあらゆる光線が
月を貫き茫漠とした夜を壊していく
その延長線上に煌めく星々の痛みが
眩しくて今は何も見えないよ
涙の本当の形は誰にも分からなくて
同様にその理由を知ることは叶わない どう頑張ったって年月を重ねれば精神は歳を取る
子供の様な純粋な輝きは失われるが
中心に海のような静けさを湛えて
それが時々、得体の知れない碧への
恐怖にも似た憧憬と
そこはかとない安堵をもたらすんだ 恐怖で痺れた街角に
夕暮れの色が沁み込でいく
街には根源的な混沌が生まれ
ニュースになっているけど
関係ないと言い切れるくらいには無責任で
それ故に何も持たない僕は
世界のみぞおちにダイブする
もう届かないけど もう会えないけど
破滅的に君が好きなんだ
これは僕の記憶が生き残るための最後の賭けだ
消えてしまったとしても
心の炎が燃え移れば
それでいい