ひとは若い頃は、自分には潜在的にもっと能力があるはずなのに、
それを十分に発達させて発揮する機会が奪われていると思い込みがち
しかし、年を取り、経験を重ねることによって気づかされることになるのは、
自分がいかに無能であるかということよりも、いかに無力であるかということだ
自分にはこれほど能力があるのに、それが認められて高く評価されないのは
間違っていると感じるのは、ほぼ例外なく、事実誤認である。
ニワトリが、自分はもっと高く飛べる、高さ10メートルを超えて飛ぶ
ことができると自負しているようなものである。実際に高さ10メートル
を超えて飛ぶことができれば、ニワトリとしては特異なことかもしれないが、
それを繰り返しデモンストレーションとしてやってみたところで、
迷惑がられるだけの話だ。