>>449
ここに引用した論述の続きとして、p.231に
>神性みずからが、その覆いとしてすでに用意してあった人間の姿をとり<
という訳文がある。これに対応する原文は、
>die Gottheit selbst die Gestalt des Menschen annimmt,
die sie sich zu einer Hülle schon vorbereitet hatte<
である。私には、ここで訳者がなぜ»Hülle«に対して「覆い」という分かり
にくい訳語を当てたのか理解できない。ここで»Hülle«は、
»die Gestalt des Menschen«/「人の形象」なのだから明らかに
「からだ」だろう。「から(殻/骸)」が亡き骸/»die sterbliche Hülle«
を強くイメージさせて合わないというのであれば、「躯(からだ)」とすれば
よいだけではないかと思う。これは、別にドイツ語ができるか否かという
問題ではないのではないか。