ヒント

事故の教訓生かされず=福知山遺族に説明へ−JR西社長・のぞみ台車亀裂
(2017/12/20 18:30 時事通信社)

台車に亀裂が入ったまま新幹線を走行させ、脱線事故につながりかねない事態を招いたJR西日本。
来島達夫社長は20日の記者会見で謝罪したが、2005年に乗客106人と運転士が死亡した福知山線脱線事故で誓った「安全最優先」の教訓は生かされなかった。

来島社長は会見の冒頭、「脱線事故を受け、安全最優先の行動を心掛けてきた。
異常を感じたにもかかわらず、列車の走行を継続させたことは大きな課題だ」と深く頭を下げた。

脱線事故の後、JR西は「安全性向上計画」を定め、社員教育などに取り組んできた。また、脱線事故の遺族や被害者への面会も継続して行ってきた。

来島社長は今後、自ら遺族らに会い、今回の問題を説明するという。「これまでの努力が至らない点をおわびする。さらに安全を高める努力をすると伝える」と明かした。

安全最優先の社風になっていないとの指摘には「12年前の誓いが社員で実践実行できるように、組織を挙げて努力する」と厳しい表情を見せた。