山陰本線は、京都~幡生(山口県下関市)を結ぶ長大な路線であり、輸送量の多い京都~園部間や綾部~福知山間などは複線電化されているが、多くの区間は単線で非電化の「ローカル線」の様相を呈している。

 その中でも、城崎温泉~鳥取間は、智頭急行が開業するまでは、大阪や京都から多くの特急が運転されていたが、現在は1日当たり特急「はまかぜ」が1本しか運転されず、この区間の活性化が課題だと、兵庫県や鳥取県も認識している。

 この記事では、山陰本線の城崎温泉~鳥取間の活性化について、城崎温泉~浜坂間と浜坂~鳥取間に分けて現状を紹介した後、城崎温泉~鳥取間の活性化策を提案したい。

 山陰本線の城崎温泉までは、単線ではあるが直流1500Vで電化されており、大阪や京都からの電車特急が、1時間に1本の頻度で運転されており、「本線」として機能している。

 だが、城崎温泉から先は非電化となり、ここから鳥取間で運転される特急は、播但線経由の「はまかぜ」1往復だけとなり、後はローカル列車だけである。そして運転本数も、1~2時間に1本程度とローカル色が濃くなる。

 沿線には、浜坂温泉や香住温泉などが存在することから、かつて特急「あさしお」「まつかぜ」「エーデル鳥取」などが運転され、新大阪~城崎温泉間に運転されていた特急「北近畿」との接続を目的として、快速列車が運行されていた時期もあった。

 特急列車などが多く運転されていた時代は、対向列車を待ち合わせるため、竹野~佐津間には相谷信号場があったが、2012年12月8日で廃止された。普通列車の大半は、ワンマン運転を実施している。

 この区間の普通列車は基本的に豊岡発着となるが、一部列車は城崎温泉発着で、香住で城崎温泉方面へ折り返す列車もある。特急列車がわずかしかなく、ローカル列車も1~2時間に1本の運行頻度だ。2002年度の上半期には、保線作業のために月一回の運休を行っていた。この方が、夜間に保守を行うよりも、コスト面で割安になるためだが、代替バスによる輸送は実施されなかった。以下省略

https://news.yahoo.co.jp/articles/08a2f642984951f28bb7ece4411a6f7b37818e79