ttps://youtu.be/yBeIX-JNL78?t=2448
西尾幹二全集刊行記念講演「ニーチェの言葉「神は死せり」」(後半)

今の我々は如何にヨーロッパ、キリスト教文明圏に包み込まれているか。
端的に言って自然科学、SCIENCEはアジアには無かった。
中国にもアラビアにもインドにもあったけれど地球を覆うことは無かった。
今のコンピューターにまで連綿と発展し続けることは無かった。
今のコンピューターの高みまで到達したのはキリスト教文明圏だけである。
自然科学はヨーロッパの精神史の問題で、キリスト教と切り離すことは出来ない。
数学的、幾何学的な観念はキリスト教の「天地創造」と何処か関係がある。
ちょっと上手く私は言えないが
自然科学の勃興というのはキリスト教の歴史と切り離して考えることは出来ない。
それはデカルトとガリレオの問題。
デカルトは世界を数学の方程式に還元して形とその変化、位置とその変化という、
幾何学と運動学とで世界は全て言い尽くせるという思想を展開する。
デカルトは主観と客観ということをハッキリ言って、
物質には色々な性質があるけれどもそれは主観に投影された「影」に過ぎない。
物質それ自体に宿るものではない。