>>845
◎個人主義
 個人は国家の制約を受けずに自由に個人的幸福を追求する権利がある、個人の尊厳とその自己決定が最優位、
 つまり国家の干渉を排除した「自由主義」であり必然的に「民主主義」になる

◎国家主義
 国家に至上の価値を認め、国家の秩序や命令、その軍事的栄光を他のすべての価値に優先させる政治的主張


例えば戦前の家制度では国家行政の最末端として家督を相続した戸主=家長が絶対的権力を持ち、
子の婚姻への同意権(男30女25歳まで)であったり居所指定権や入籍拒否や家族を排除する離籍権があった
嫌がらせ目的で離籍させたり入籍させない事も出来る
女は婚姻すると「無能力者」となり準禁治産者同様、単独では法律行為が行えなくなる
農村の娘なんか特に可哀想で親の借金の肩代わりに人身売買的年季奉公として繊維工場や遊郭に売られた
戦前の輸出貿易は繊維産業がメインだが、この工場労働者は少女たちが占める割合が大きい
義務教育は一応あって就学率も高かったが児童労働が横行し、製紙工場では児童労働者の94%紡績工場も79%が女性(1902年「工場通覧」)
 (つまり小学校に一旦入って中退させられる、紡績業女子は50%が小学校中退―03年「織工事情」)
貧しい農家の娘の出稼ぎ労働者たちが「家」の借金で売られ、寄宿舎で半ば拘束され、
13~17時間の長時間労働ときには深夜労働させられていた

日本の産業はこうした娘たちの犠牲によって成り立っている部分が大きい
遊郭など芸娼妓への身売りも横行した

こういう封建的制度がGHQによって解放され「自分のことは自分のために自分で決める」という個人主義的権利手に入れる