VRでグーグルやオキュラスが競う、一体型HMD開発競争
2017/12/25 日経コンピュータ

2018年はコードレスの一体型HMD元年になりそうだ。
グーグルや台湾HTC、オキュラスVRら主要企業が相次ぎ製品を投入する。
一体型HMDの機能や性能を決める半導体チップのパートナーとして、米クアルコムを選んだことだ。
クアルコムは今やモバイルVR/AR分野で、米インテルも凌ぐ技術力を持つと筆者は見ている。
グーグルはクアルコムが2017年2月に発表した一体型HMDのリファレンスモデル「Snapdragon 835 VR Development Kit(VRDK)」を基に開発を進めるようだ。
Snapdragon 835 VRDKは6方向のポジショントラッキングと音方向調整、HMDの中でのアイトラッキング(視線追跡技術)、
視野の中心部分だけを高画質に保つ高度なレンダリング技術など、様々な最新技術が詰まった開発キットである。
同社はSanta Cruzについて、既存のOculus Riftを置き換えるハイエンドVRの主力製品に位置付けているという。
この発表にも筆者は驚かされた。
一斉を風靡した製品をまるごと置き換えるのは非常に野心的な挑戦で、しかもそれをあと1年で実現させるという。
親会社であるフェイスブックがヒト・モノ・カネを惜しみなく投じている様子が読み取れる。
Project Santa Cruzを2018年中に製品化すると明らかにしたことで、
ハイエンドVRを置き換えるコードレスの一体型HMDも2018年中には実現できる見通しが立ったと言える。