石牟礼道子

1吾輩は名無しである2013/11/03(日) 15:40:18.49
たんなる公害告発文学ではなく、近代日本そのものをゆさぶる
石牟礼道子について語るスレ。
代表作
 ・苦海浄土三部作
 ・アニマの島
 ・あやとりの記
 ・十六夜橋
 ・はにかみの国

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%89%9F%E7%A4%BC%E9%81%93%E5%AD%90

11吾輩は名無しである2013/11/04(月) 09:39:40.09
また石牟礼道子は「未開」の世界にも開けていく。近代化以前の「未開」の世界を。

「話に効けば東京の竹輪は腐った魚でつくるちゅうばい、炊いても食うても当たるげな。
さすれば東京に居らす人たちゃ一生ぶえんの魚の味も知らず、陽さんにも当たらん
かぼそか暮らしで一生終わるわけじゃ。わしどんからすれば東京ンものはぐらしか
(かわいそう)。
 それにくらべりゃ、わしども漁師は天下さまの暮らしじゃござっせんか。
たまの日曜に都のの衆たちは汽車に乗って海岸にいたて、高か銭出して旅館にまでも泊まって、舟借りて釣りにゆかすという。
 そら海の上はよかもね。
 そら海の上におればわがひとりの天下じゃもね。」

12吾輩は名無しである2013/11/04(月) 09:40:50.91
「未開」の労働観としても興味深い。今村仁司の「仕事」によれば、
南太平洋にあるニュー・ブリテン島のマエンゲ族の、一日あたりの平均
労働時間は4時間だという。マエンゲ族では美しく畑を作ることが賛美される。
貨幣によりすべての価値が数量化されて単色となった世界とは違う、
豊かな世界だといえる。同じような豊かさは不知火の海にもあった。

13吾輩は名無しである2013/11/04(月) 09:44:05.81
「まだ海に濁りのいらぬ梅雨の前の夏のはじめには、食うて食うて(魚が餌を食う)
時を忘れて夜の明けることのある。
こりゃよんべはえらいエビスさまのわれわれが舟についてとらしたわい。
だいぶ舟も沖に流された。さてよか風のここらあたりで吹き起こってくれれば
一息に帆を上げて戻りつけるが。
すると、そういう朝に限って、あの油凪ぎに逢うとでごす。
不知火海のべた凪ぎに油を流したように凪ぎ渡って、そよりとも風のでん。
そういうときは帆をあげて一渡りにはしり渡って戻るちゅうわけにゃいかん。
さあそういうときが焼酎ののみごろで。
いつ風が来ても上げらるるように帆綱をゆるめておいて。
かかよい、飯炊け、おるが刺身とる。ちゅうわけで、かかは米とく海の水で。
沖の美しか潮で炊いた米の飯の、どげんうまかものか、あねさんあんた
食うことのあるかな。そりゃ、うもうござすばい、ほんのり色のついて、
かすかな潮の風味のして。
かかは飯炊く、わしゃ魚ばこしらえる。わが釣った魚のうちからいちばん
気に入ったやつの鱗ばはいで舷の潮でちゃぶちゃぶ洗うて。鯛じゃろと
おこぜじゃろと、肥えとるかやせとるか姿のよしあしのあったでござす。
あぶらのっとるかやせとるかそんときの食いごろのある。鯛もあんまり
太かとよりゃ目の下七、八寸しとるのがわしどんの口にゃあう。鱗ば
はいで腹とってまな板も包丁もふなばたの水で洗えばそれから先は洗う
ちゃならん。骨から離して三枚にした先は沖の潮ででも、洗えば味は
無かごとなってしまうでごわす。
そこで鯛の刺身を山盛りに盛り上げて、飯の蒸るるあいだに、かかさま、
いっちょ、やろうかいちゅうてまずかかに(焼酎を)さす。
あねさん、魚は天のくれらすもんでござす。天のくれらすもんをただで、
わが要ると思うしことってその日を暮らす。
これより上の栄華のどこにゆけばあろうかい。

14吾輩は名無しである2013/11/04(月) 20:02:46.07
>>12みたいなの読むとほんとうにいいなあと思うんだけど
でもそんな生活には戻れないし、戻ったとして実はそんな夢みたいな生活なのかなあ
とも思うんだよね。>>11もいいなあと思うけど、ただなぜわざわざ「東京」を比較対象として
出してくるのかね…。現代社会への批判としての象徴? 東京に出てきた人間というのは
地元ではたちゆかんからという事情の持ち主が多いと思うんだけどね。どうなんだろう。

15吾輩は名無しである2013/11/04(月) 20:11:54.27
じゃあどこを出すんだよ大阪?愛知?

16吾輩は名無しである2013/11/04(月) 20:14:43.68
江戸

17吾輩は名無しである2013/11/04(月) 20:39:49.43
うん。「都会」とか「まち」とかじゃなくて
具体的に「東京」というのが気になったんだ。
それだけです。気にさわったらごめんね。

18吾輩は名無しである2013/11/04(月) 21:07:36.18
さぁどうだろう
具体的に「大阪」「愛知」だったら
特に気にならなかったんじゃね

19吾輩は名無しである2013/11/04(月) 21:12:16.05
それはひねくれすぎというものさ。

20吾輩は名無しである2013/11/05(火) 08:48:13.85
熊本=地方裁判所
大阪=株主総会
東京=チッソ本社

という世界観じゃね?

21吾輩は名無しである2013/11/05(火) 09:16:45.95
しかしこのような「未開」は、その豊かさの代償に、識字率の低下と権威主義に
楽々と飲み込まれる危険もあった。

成文法は異なった文化の衝突の際に生まれたという。同じ文化同士では慣習法で
済んだものが、違った文明を持ったものと出会うと、お互いに納得できた言葉を使う必要がある。
そしてそのような法律の言葉の前では、言葉を持たなかった「未開」は
あたかも存在しなかったもののように扱われてしまうのだ。

そして「国会議員の、お父様、お母様」という言葉に示されるように
権威主義に安易に跪いてしまうのだった。

22吾輩は名無しである2013/11/05(火) 09:44:46.47
テスト

23吾輩は名無しである2013/11/21(木) 19:57:31.23
アニマねぇ、なんでしょうねえ。永遠なるものですね。不滅、死なない。あ
る時は死んだ形をしていても、あるいは死ななければ復活しないみたいなもの、非常に簡
単にいえば。たびたび死ぬからこそ蘇って、永遠なるものになっていくのだと、書きなが
らずっと思ってました。そして人間だけでなくて、生命たちの魂というのは、そういう
意味で本質的に自由というか、自由ということはあとから私たちははくっつけますけれど、
自由という言葉以前にもっと本質的に自由なものである。だれにも束縛されない、一番理
想的な宇宙と共にあるもの、宇宙の生命と一体になっているもの。言葉にすれば、魂とい
う言葉を共通の言葉としていいいますけれども、もっとそれ以前に、存在そのものから、
いつでもどこでも飛翔することができる。

鶴見和子との対談より

24吾輩は名無しである2014/01/16(木) 09:01:09.57
皇后様は宮中歌会で水俣の歌を歌われた。
石牟礼さんも感慨深いだろう。

25吾輩は名無しである2014/02/27(木) 14:54:46.04
妣たちの国に入ってる
あやとり祭文てエッセイが良かった

26吾輩は名無しである2014/06/04(水) 21:12:58.51
あげ

27吾輩は名無しである2015/02/07(土) 18:43:28.45
新年明けましてオメ

28吾輩は名無しである2015/02/07(土) 19:15:46.09
最近石牟礼さんの著作が書店の飾り棚に並んでるのを見るけど何か新刊でも出た?

29吾輩は名無しである2016/08/19(金) 21:08:20.79
石牟礼道子のまっとうな評論はないの?
渡辺京二の、石牟礼道子は中井久夫の唱えたS親和者だという論は面白くない。
柄谷行人あたりに語って欲しいものである。

30吾輩は名無しである2016/08/21(日) 00:53:57.40
宗教学者の鎌田東二が、石牟礼と遠藤周作を
比較して書いてたやつは何気に良かった。

31吾輩は名無しである2016/09/06(火) 00:02:33.67
100分de名著観ました

32吾輩は名無しである2016/09/09(金) 23:44:54.19
あげ

33吾輩は名無しである2016/10/09(日) 21:45:54.39ID:6tkJZbjt
ちょっと、内容が重すぎて読むのがつらいのだが

34吾輩は名無しである2016/10/15(土) 19:31:00.00ID:5W9lD8oA
山文彦の「ふたり 皇后美智子と石牟礼道子」を読んだのだが、石牟礼道子は
健康的にはかなりやばそうだ。早くノーベル文学賞をあげないと。

35吾輩は名無しである2016/10/15(土) 20:33:23.69ID:5W9lD8oA
>>2-4 は無精くらべ、ものぐさくらべなどと呼ばれて全国的に散在する民話が元になってるね。

36吾輩は名無しである2016/10/16(日) 22:18:36.99ID:s13If9pX
苦海浄土の最近出たのは辞書みたいだなあ
買おうかと思ったけどあまりに重くてやめた

37吾輩は名無しである2018/01/12(金) 19:13:09.18ID:7tgUNiEc
おお、これは揚げとかないと。
最近出た評伝が評判になってるね。

38DJ学術 2018/01/12(金) 22:24:42.01ID:CEKHu6oT
加害者が告発?自省録でも読んでほしいけど。男子は。

39吾輩は名無しである2018/01/13(土) 12:10:39.60ID:Yr7MZ8am
>>36
これは俺が書き込んだのかなあ
2レス前なのに1年3ヶ月前とかwww

結局辞書みたいなの買ったけど
見た目ほどは重くなくてよかったぜ

40吾輩は名無しである2018/02/10(土) 04:40:09.78ID:GW18Cfep
<訃報>作家の石牟礼道子さん死去 90歳 「苦海浄土」
 人間の極限的惨苦を描破した「苦海浄土(くがいじょうど)」で水俣病を告発し、豊穣(ほうじょう)な前近代に取って代わった近代社会の矛盾を問い、自然と共生する人間のあり方を小説や詩歌の主題にすえた作家の石牟礼道子(いしむれ・みちこ)さんが10日死去した。
90歳。葬儀の日程は未定。(毎日新聞)

41吾輩は名無しである2018/02/10(土) 14:14:21.88ID:ZcCPK37P
まあ、普通叩くなら大阪だよな
それならごく自然だし誰も不審に思わないのに
なぜか東京を出して来る時点でこの著者の事は信用出来ないし
ただの逆恨みの産物でしかないことは明らか
九州の人びとを同じ人間と思わず
毒を流して水俣病をいう病を生んだのは関西人の仕業であることはとっくに明らかになってるのに

42吾輩は名無しである2018/02/10(土) 14:15:10.57ID:ZcCPK37P
>>14
関西土人の陰湿工作だよ
水俣病に東京はなんの関係もない

43吾輩は名無しである2018/02/10(土) 14:23:03.66ID:OedCIhrM
べつに東京がどうのとか書いてねえだろ
精神異常者か

44吾輩は名無しである2018/02/10(土) 14:39:09.73ID:ZcCPK37P
水俣に毒流したのは関西土人だからな
その事実から目を逸らそうとする陰湿工作の一環で書かれたんだろ

45吾輩は名無しである2018/02/10(土) 15:30:59.43ID:gt153IRm
若松英輔のツイートが嘘っぽいと思うのは俺だけか

46吾輩は名無しである2018/02/10(土) 16:45:52.28ID:5p3g9ylV
数というものは無限にあって、ごはんを食べる間も、寝ている間もどんどんふえて、喧嘩が済んでも、雨が降っても雪が降っても、祭がなくなっても、じぶんが死んでも、ずうっとおしまいになるということはないのではあるまいか。
数というものは、人間の数より星の数よりどんどんどんどんふえて、死ぬということはないのではあるまいか。稚ない娘はふいにベソをかく。数というものは、自分のうしろから無限にくっついてくる、バケモノではあるまいか。
一度かんじょうをはじめたら最後、おたまじゃくしの卵の管のような数の卵が、じゅずつながりにぞろぞろびらびら、自分の頭の中か抜け出して、そのくねくねとつながる数をぞろ曳きながら、どこまでも「この世のおしまい」までゆかねばならぬ直感がする。
わたしはすっかりおびえて熱を出す。親たちはそれを知恵熱という。ねむっている間も、数のおたまじゃくしがぴらぴら追っかけてきてうなされる。

石牟礼道子. 椿の海の記

47吾輩は名無しである2018/02/10(土) 18:01:49.00ID:Gnp630+z
安倍ちゃんをあほ呼ばわりしてたババアか

48吾輩は名無しである2018/02/10(土) 20:51:35.47ID:8cUzazjr
チッソというのは窒素肥料製造の会社
窒素肥料というのは葉茎の栄養あるいは土壌改良のためのものであり
人口爆発などによる食糧増産のために考案された
まあ、やりすぎると残留農薬の問題が生じるのだが
基本的に飢餓対策が背景にある

たとえば熊本のような火山灰質の枯れた土地が多いところで
前近代的豊饒さがあるのかは疑わしい
科学は万能ではなく限界や負の側面があり
きちんとした対処が必要である、ということが公害から得られる教訓だろう

49吾輩は名無しである2018/02/10(土) 20:57:14.92ID:np+w4Ngq
>>48
「熊本のような火山灰質の枯れた土地が多いところ」 ← でたらめ

50吾輩は名無しである2018/02/10(土) 21:08:22.59ID:LtYlJSTO
原田正純 「差別のあるところに公害が起こる」
https://matsuri.5ch.net/test/read.cgi/ms/1507797309/868

51吾輩は名無しである2018/02/10(土) 21:24:39.15ID:iytLJTpK
>>47
>安倍ちゃんをあほ呼ばわり
http://echo.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1458345875/33

52吾輩は名無しである2018/02/10(土) 21:36:37.55ID:QQ4vbR5p
>>47
平成28年 農業産出額及び生産農業所得(都道府県別)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/seisan_shotoku/h28_betsu/index.html

53吾輩は名無しである2018/02/11(日) 07:15:47.64ID:t4YhbJb7
悶え神って言葉を初めて知ったよ。
そういう言葉が自然に生まれる土地なんだね

54吾輩は名無しである2018/02/19(月) 11:42:21.81ID:0vV9w0Vx
昨日教育テレビで「夜に花を奉る 石牟礼道子の世界」ての見てそれだけでもかなり衝撃をうけたよ
今更だけど苦海浄土をポチっちゃった
早く届かないかな

55吾輩は名無しである2018/04/23(月) 20:34:28.70ID:3RZgjATR
本人がフィクションと認めてるね

56吾輩は名無しである2018/04/24(火) 16:51:22.17ID:iKzbZ3cx
フィクションという意味は難しいな
ドキュメンタリーと言われるとフィクションですと言うだろうし
創作かと言われたら、たぶん事実ですと言ったんじゃないか

57吾輩は名無しである2018/05/05(土) 10:00:32.12ID:AgzfmyOq
朗報だ
たまたまテレビ欄見てたら
今日の23時から1時間Eテレで石牟礼さんの番組
追悼番組みたいなのをやるみたいだ
これを見たやつも縁がある

58吾輩は名無しである2018/09/04(火) 01:30:53.41ID:BFFwhrPc
苦界浄土 の100分で名著、 再放送の予定わかる人いたら共有してください

今、原作を一日120ページペースで読んでいます

59吾輩は名無しである2018/09/04(火) 02:18:46.55ID:YQ8ci/jk
ノーベル文学賞は石牟礼さんだと確信しておりましただけに、
物故されたのは本当に残念でした。

「100分で名著」は、石牟礼さんの若いころ、同人誌に寄稿
する無垢で笑顔の文学少女の頃から描いてありました。
才能は生涯の題材に出会うということか、いや、この題材の
ために神様は石牟礼さんを選んだのだか… と思わせる内容で
した。再放送があるとよいですね。

60吾輩は名無しである2018/09/06(木) 03:09:52.60ID:mxeoPOf1
松原栄輔氏がナビゲーターだった点が白眉でした<100分名著

筆者逝去して再放送あるかと思っていましたが半年以上過ぎてもありませんね

61吾輩は名無しである2018/09/06(木) 03:16:57.36ID:mxeoPOf1
>>60
→○若松栄輔

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