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文学理論 12
0036吾輩は名無しである
垢版 |
2024/04/15(月) 20:59:16.79ID:nazghfpk
偽日記@はてなブログ 古谷利裕 
2024-04-08

⚫︎『ART AND OBJECTS』(グレアム・ハーマン)が扱っているのは、具体的な作品
というよりあくまで美術に関する言説で、作品そのものについて多少なりとも突っ
込んで書かれているのは、六章のダダとシュルレアリスムとの根本的な違いについ
ての部分くらいだろうか。だから、美術というより美学の本で、カントから始ま
り、フリード、グリーンバーグ、ローゼンバーグ、スタインバーグ、クラーク、ク
ラウス、ランシエールが扱われ、加えて、ダントーやド・デューヴ、フォスターな
どにも触れられる。扱われている人たちは、「モダニズムとの距離感」によって立
場を測れるような、つまり、批判的であったとしても割合とモダニズムの近傍にい
る人たちで、クレア・ビショップとかボリス・グロイスみたいな人には触れられな
い。要するに「古いモード」の中で書かれている。今、あえて、この「古いモー
ド」を(魔改造して)持ち出すというところに、ハーマンの意図があるはずだろう。

⚫︎「OOOの原理を用いれば何でも語れてしまうよ」というような危険さは、ハーマ
ンの書くものには常にあるように思う。でもそれは逆から考えると、OOOの原理を
どこまでも拡張して使ってみるという実験であり、ある装置を、どこまで拡張でき
るのか、実際に拡張してみるとどうなるのかを試しているのだとも言える。脇を固
めるよりも、とにかくどんどんやっていく(本を書きまくる)という姿勢に好感を持
っている。

606文字
0038吾輩は名無しである
垢版 |
2024/04/30(火) 14:21:10.64ID:VtkeetCQ
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