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ストーリーを教えてもらうスレ part72
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0001ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2018/11/18(日) 22:49:45.54ID:N2ihaJ/60
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480KBを超えたら次スレが立つまで書き込みを控えてください。

自分でやるのが面倒、手に入らない、時間がない、お金がない、などの理由で
ストーリーを知りたいゲームのストーリーを教えてもらうスレです。
発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に
タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。
新作のネタバレを読みたくない人は ◆l1l6Ur354A をNGワード指定推奨。

またリクの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
まずはまとめWiki↓で既に書かれていないか、既にリクエストされていないか調べてからリクしましょう。

ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki
http://www8.atwiki.jp/storyteller/
携帯電話の場合でもこちらのURLから行けば表示は崩れますが見れます
http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/2.html

・すでにwikiに載っているストーリーでも、より詳しく知りたい場合はリクエストを受け付けています。

・スレに書き込まれたストーリーのまとめWikiへの収録作業や
まとめWiki中の未解決リストの更新作業は、スレ内の有志によって行われています。
手の空いた方がいらっしゃったらご協力をお願いします。
編集方法の説明はこちら。:http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/18.html

・作業を行ってくれた方は、「>>○○まで収録作業したよ」
「>>○○までのリクを未解決リストに反映したよ」などと
スレに書き込んでくれると、次に作業をする者にとって
どこから作業すればいいのかわかりやすくなるため助かります。

前スレ
ストーリーを教えてもらうスレ part71
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1487826695/
0531勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:25:26.02ID:2IX86syp0
「反撃しない」を選ぶと、無抵抗のまま元仲間の攻撃を受け続ける。その姿を目にした3人には徐々に罪悪感が芽生えだし、とうとう我に返って攻撃の手を止めてしまう。各国の王達から早く勇者を殺すよう命令されても、勇者は大切な人だから殺す事なんて出来ないと口々に反抗する。王達は自分達の部下に見切りをつけ、別の部下に勇者を殺すよう命令するが、その攻撃から3人が身を挺して主人公を庇った。主人公は無事だったが仲間は致命傷を負ってしまう。死の寸前、主人公に殺そうとした事を謝る3人。抑えきれない悪意のようなものが自分の中に湧いていたのだと言う。自分達だけでなく、世界中に得体の知れない悪意が蔓延してみんながおかしくなってしまった、しかし勇者は悪意になんて負けないで欲しい…そう言い遺して3人とも死亡した。
勇者を庇って部下が死んだ事に、命令に背いて死ぬなんてバカな奴だと嘲笑う各国の王達。高笑いしつつ主人公に改めて殺意を向けるが、その最中王達や兵士達は突然黒い光に呑みこまれた。この現象に驚く主人公だが、魔王ネズミは「とうとう始まったか…」と言い出し、説明を始めた。
「これこそが『悪意の塊』なのだ。我がこれまで魔王城から動かなかったのは、この悪意の塊を魔王城に封じていたからだ。貴様が我を殺した事でその封印が解かれ、世界中の人間の心に悪意が蔓延り、その悪意を糧として具現化したのだ」魔王ネズミの言葉通り、今や世界中の人々が悪意に駆られ、互いに罵りあい、殺し合いにまで発展していた。やがて人々は皆黒い光に呑みこまれた。「我は魔物の巣を各国の側に配置し、人類の進歩を阻害してきた。人間達が我を討って悪意の封印が解かれる事を阻止するためだ。そうして封印のために何百年も人間達と戦っていたが、魔王を単独で倒せる可能性を持つ勇者は特に警戒しなければならなかった。だからこそ勇者は殺さねばならなかった。そうしなければ世界は滅びるのだからな。
我は人類に希望こそ与えなかったが、さりとて絶望も与えなかった。しかし貴様は我を倒した事で世界中に絶望を振りまいたのだ」魔王ネズミの言葉に呆然とする主人公。世界中の黒い光は隠れ里上空に集まり、やがて巨大な怪物の姿に変容した。雄叫びをあげながら暴れ回る悪意の塊。今やこの世界で生き残った人間は主人公1人になってしまった。
そこへ、大精霊カフィオールが主人公達の前に現れる。人類王により失われていた勇者の鎧を再び授けて告げた。今こそ絶望を希望に変え、例え人類が居なくとも世界の為に悪意の塊と戦うのだ、と。魔王ネズミは「この状況で希望を抱けなどと、大精霊は笑えぬ冗談を言う…」と言うが、カフィオールは「お黙りなさい、魔王!貴方はこの世界から退場した存在です!さあ、勇者よ!勇者の鎧を着るのです!」と命じる。ここで選択肢が出る。
「勇者の鎧を着られない」を選ぶと、1週目に続いてまたしても人類を救えなかった絶望に負け、悪意に呑み込まれてしまう。魔王ネズミは「人類最後の希望が人類最後の絶望になってしまうのも無理からぬ事。せめて我だけは貴様の魂が安らかである事を祈ってやろう。誰に祈れば良いのかは分からぬがな…」と呟くというバッドエンドとなる。
0532勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:26:22.24ID:2IX86syp0
「勇者の鎧を着る」を選ぶと、悪意の塊と戦闘になる。レベル99の何十倍も強くなった主人公だが、悪意の塊は大魔王よりも更に強く、苦戦を強いられ、とうとう戦闘不能になってしまうが、それでも主人公は諦めなかった。魔王ネズミは主人公に語りかける。「…もういいだろう、勇者よ。所詮この世は悪意と絶望にまみれたものなのだ。目の前の悪意の塊がそれを物語っているではないか。守る者も無いのに、それでも勝ち目の無い戦いに挑むとは、貴様は一体何なのだ?答えよ!」「…僕は勇者だ!」言い放つ主人公。魔王ネズミは主人公の言葉に驚きつつも、自分が負けた理由がようやく分かった気がすると言い、悪意に染まらない強い意志を持つ魔物の魂から力を借り、主人公に分け与えた。
魔王ネズミから受けた力で、主人公は完全回復した上に、悪意の塊からの攻撃に耐性を得た。「所詮我は魔王の残滓。無理が祟ってもう意識を保つ事も出来ないようだ…。しかし貴様が勇者であるならば、この様な取るに足らぬきっかけでも何度でも立ち上がるのだろう?全く勇者というのは厄介な者だ。…貴様と一緒に過ごした時間、悪いものでは無かったぞ…」最後にそう言い残し、後にはただのネズミだけが残った。主人公は魔王から受けた力を用いて悪意の塊と戦い続け、遂には勝利した。しかし世界は悪意により荒廃し、主人公は人々の悪意に晒される。
0533勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:27:15.21ID:2IX86syp0
(殺せ…)(コロセ…)と殺意の声を聞く主人公。「魔物を殺せー!」「ガンガンいこうぜ」主人公は気付くと、勇者の隠れ里の人々から声援を受けつつ、広場でスライムと対時していた。勇者の鎧は着ておらず、自分のレベルは1に戻っている。人々の声援通りスライムを殺した事でレベル2に上がった。主人公の勇姿を見て盛り上がる人々だが、主人公には何が何だか分からなかった。今までの事は全て夢だったのかとまで思う主人公。もし夢で無いならば、この後里に魔将軍グァーテラーが魔物を引き連れ襲撃しに来る筈である。
里の入り口に向かうと、果たしてグァーテラーが部下の魔物と共にやって来た。グァーテラーは主人公を見つけると、すぐに攻撃を仕掛けてくるが、何故か自分が吹き飛ばされそうな気がすると言って攻撃を躊躇った。2週目の世界の記憶が残っているのだ。今目の前にいる低レベルの、勇者の鎧を着てもいない勇者に自分が負ける訳がないと思いつつも、勇者の強い意志を持った眼差しは何度か見た覚えがあると言い、一体どういう理由なのかと主人公に問いかける。主人公はグァーテラーの敵意が消えた事を感じ、今までの事を全て話した。グァーテラーは時を何度も遡ったなどとても信じられないと言いつつも、それが事実なら、1週目で自分が訪れた国は全て消滅し、2週目では魔王を倒した事で世界を崩壊させた、勇者こそが諸悪の根源なのでは無いかと問い詰める。反論出来なかったが、それでも主人公は「僕は勇者だ…」と言い返す。グァーテラーは「あくまでそう言い張るならば、ここで貴様は殺す!」と言い、斬りかかる。
が、途中で刃を止め、言い放つ。「勇者はたった今殺した!貴様はもはや何者でも無い人間だ!勇者の役目など忘れて、地べたを這いつくばって生きるがいい!さあ、世界に遍く報せるぞ!『勇者は死んだ』とな!これで魔王様の世は盤石ぞ!」高笑いしつつ部下と共に引き返すグァーテラー。主人公は魔物に見逃してもらった事を認識しつつも、先ほど指摘された「勇者こそが諸悪の根源である」という事が頭から離れなかった。
そこへ、大精霊カフィオールが主人公の前に現れた。「貴方は今勇者という存在に疑念を抱きましたね。勇者を疑うという事はこの私を疑うという事。貴方に授けた勇者の力は返してもらいます」そう言って、主人公から勇者の力を奪った。主人公は電撃魔法が使えなくなった。「さあ、もう貴方の好きに生きるといいでしょう。さようなら」カフィオールはそう言って消え去った。
勇者の力を失った事で、主人公は「勇者」という役割を失ってしまった。「勇者」の存在が世界から消えてしまい、主人公のゲーム内での表記は「勇者」から「?」へと変わった。
0534勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:27:46.76ID:2IX86syp0
弱くてニューゲーム編
魔将軍襲撃から一夜が明けた。世界には勇者が死んだという報せが広まっていた。勇者としての存在が消された主人公は、幽霊の如く他人から姿も声も認識されなくなっていた。それどころか、主人公が生きていた痕跡すら世界から失われていた。自宅に保管されていた勇者の鎧は消え、母親も祖父も自分達に家族がもう1人いた事を忘れており、隠れ里の人々は昨日まで里に居た筈の勇者がどんな人間だったのか曖昧な認識になっていた。僅かな違和感は持ちつつも、主人公が生きていた事を誰も覚えていないのだ。
主人公は隠れ里から出て、森の国や獣人の国、魔導の国、人間の国、果ては魔物の巣など、今まで行った場所をいくつも渡り歩いた。やはりどこの人間も魔物も、自分に気づいてくれる者はいなかった。エクセール、アルト、レーチェも、近くに誰かがいること、自分が何か大切な人を忘れていることに気づきながらも、それが何故なのか分からず苦しんでいた。
主人公は考えた。このままでは、いずれまた世界の誰かが勇者として選ばれ、魔王を倒しに行くのだろうと。もし勇者が魔王に倒されれば人類は絶望し、勇者が魔王を倒しても悪意の塊が現れ、どちらにしろ悲劇が起こってしまう。そんな事は絶対に止めたい、もしかしたら魔王ならば、自分の声に耳を傾けてくれるかもしれない…そう思い、魔王城へ向かう事にした。
0535勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:28:36.53ID:2IX86syp0
その時、人間の国では人類砦と魔王城の中間地点で、正体不明の物体が出現しているとの報告があがっていた。主人公が魔王城に行く道中、人気も魔物の気配も無い場所で、その正体不明の物体が行手を塞いでいた。近づくと、「どこへ行くのですか?」との声が。正体不明の存在はカフィオールへと姿を変えた。カフィオールは主人公に詰めよる。「この先は魔王城です。何者でも無い貴方が行く場所ではありません。この世界で貴方の居場所は無いのです。後はいずれ生まれてくる勇者と魔王が世界の歴史を作っていく事でしょう。貴方の冒険はここで終わりです。ご苦労様でした」
ここで「ゲームを終了する」「ゲームを終了しない」という二つの選択肢が現れる。「終了する」を選ぶと問答無用で即ゲームオーバーとなる。
「終了しない」を選ぶと、カフィオールは「理解出来かねます。貴方はもはやこの世界に不要な人間なのです。早くこの世界から消えてください」と言い放つ。主人公が黙っていると、「分かりました。自分で消える事を選択出来ないならば、私が力を貸してあげましょう」と言い、「覚醒霊」という配下を数体生み出して主人公と戦わせ、殺そうとしてきた。
主人公はレベル2で、電撃魔法すら使えないほど弱体化していたが、必死に抵抗した。その結果、「思い出す」という新たな技を編み出し、今までの戦闘の記憶から効果的な攻撃や防御の方法を引きだす事により、敵の攻撃を高確率で回避し、会心の一撃を高確率で当てる事が出来るようになった。今までの経験からレベル差を埋める事で覚醒霊を全て撃退し、レベルは12に上がった。カフィオールは低レベルにも関わらず勝利した主人公に対し、「見苦しい真似はやめて、この世界の為に喜んで死んでください」と言い、更に多数の覚醒霊を生み出す。
「さようなら!大精霊への反逆者よ!」覚醒霊が主人公に襲いかかる瞬間、エクセール・アルト・レーチェの3人がやって来て、覚醒霊を倒した。突然現れて自分に敵対の意志を示す人間に驚くカフィオール。「何故ですか!?そこにいる男は何者でも無い者です!勇者という不安定でか細い糸でのみ繋がっていた者達が、何故勇者でも無いこの男を助けるのです!?」エクセールは「あなたこそ、何故このような真似を!?大精霊カフィオール様ともあろう方が、今にも消えそうなか細い存在に何故ここまでの仕打ちが出来るのです!」と反論し、カフィオールは「そこにいるのはただの勇者の亡霊です。貴方達に知覚出来る存在では無い筈…」と疑問を口にした。アルトは答える。「何言ってんだ?こいつは亡霊なんかじゃねえ!こいつは『大精霊への反逆者』だ!てめえさっきそう言ったじゃねえか!」アルトの言う通り、カフィオール本人も知らず知らずのうちに主人公に新たな役割を与えていたため、今では他人から姿が認識される様になっていたのだ。
0536勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:29:31.94ID:2IX86syp0
カフィオールは3人に問いかける。「…分かりません。貴方達は何故この男を助けるのですか?貴方達とこの男との繋がりは別の時間軸でのものです。貴方達にこの男の記憶は無いはず」エクセールもアルトもレーチェも、カフィオールの言う通り1週目や2週目の世界の事を思い出した訳では無かった。しかしそれでも心に大きな棘が刺さったような違和感を持っており、そして主人公や他の仲間たちを見た瞬間、この人達が自分の大切な仲間であり、この人達を守りたいと強く感じたのだと言う。
カフィオールは言い放つ。「この私にも理解出来ない事があるとは驚きを禁じ得ません。これだから人間は面白いですね。
ですがもう結構です。この大精霊に逆らうという事は、大精霊に選ばれた戦士、『勇者』を敵にまわしたということです。貴方達過去の勇者一行は、大精霊の意志を継ぐ新たな勇者により倒されなければなりません」勇者はつい先日死んだはずでは、と疑問を出したレーチェにカフィオールは答える。
「勇者が死んだ場合、私は人間の中から優れた『心技体』を持った者を新たな勇者に選ばなければなりません。しかし、今この世界にはその心技体を持つ者はいません。にも関わらず無理に勇者を選ぶと、そこにいる失敗作のような出来損ないの勇者が生まれる危険性を伴います」失敗作だなんて、自分で選んでおいて勝手な事を言うなとアルトが怒ったが、カフィオールは無視して続ける。「勇者に相応しい者がいないなら、いっそのこと私がゼロから勇者を作った方が良い…」勇者を作るなんて事が出来るのかと驚くエクセールに、カフィオールは言う。「そこにいる出来損ないとは違い、私の指示に逆らわず勇者である事に一切の疑念を持たない、そんな最高の勇者を作りましょう!さあ大精霊の寵愛を受けて今こそ誕生するのです!新しき精霊の勇者よ!」カフィオールが力を振るい、新たな精霊の勇者が現れた。主人公と同じ年頃の少年といった出で立ちだが、無表情でカフィオールの指示を待っている。
0537勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:30:12.64ID:2IX86syp0
新たなる勇者の誕生に呆然とする主人公達。アルトは、「こんな勝手な理屈で生み出された得体の知れない奴が勇者だって言うのか…」と呟くが、カフィオールは勇者とは大精霊によって選ばれし者、つまり自分が選べばそれは勇者なのだと言う。それに対しレーチェは「いやいや、おかしいでしょ!勇者って大精霊の意志だけで簡単に生まれちゃって良いの?人間側の都合は完全無視?」と聞き、カフィオールは答えた。「人類の介入は必要ありません。人間は小さく、弱い生き物です。故に間違いも犯します。だからこそ、世界を正しく導くこの大精霊の意志こそが絶対的な真実なのです。そして貴方達はこの大精霊に歯向かうという大きな間違いを犯してしまいました。
さあ、新しい勇者の最初の戦いです。この者たちをこの世界から排除しなさい!」攻撃態勢に入る精霊の勇者。4人は身構えたものの、仲間達3人は一瞬の間に倒されてしまい、どうにか回避できたのは主人公だけだった。精霊の勇者を褒め称えるカフィオール。「良くやりましたね、勇者よ。1人だけ仕損じてしまったのは、生まれたばかりで強大な力を奮う事にまだ慣れていないからなのでしょう。ですが次は外しませんよ」カフィオールは高圧的な笑みを浮かべながら主人公に語りかける。「今まで自分が振るってきた勇者の力に殺されるのはどんな気分ですか?貴方が勇者の役割に疑問を持たなければこんな事にはならなかった。貴方の仲間達が巻き込まれる事もなかった。全ては貴方の責任なのですよ。
…ですが私は大精霊です。貴方にも慈悲を与えましょう。この先二度と私に逆らわず、自分が何者でも無き者である事を受け入れ、ここから去るのであれば、貴方だけは見逃しましょう。しかし貴方の仲間達は貴方に深く関わった事でこの世界の事を知りすぎてしまいました。残念ですが仲間達の命はここまでです。貴方が仲間達を助けると言うのであれば、貴方も同罪と見なし、全員をこの世から排除しなければなりません。…ですが貴方には大精霊では無くカフィオール個人としての思い入れがあるのも事実。今まで私達2人で頑張って来ましたからね。
だから貴方には最後の慈悲を与えましょう!早くここから去るのです!」
思わぬ提案に黙ってしまう主人公。傍らで倒れている仲間達は、息も絶え絶えに言う。「逃げて…ここから逃げてください…!」「俺達の事は良いから…お前だけでも生き延びろ…」「仕方ない…よ…。勇者には…大精霊には…勝てっこない…」
カフィオールは主人公に語りかける。「ほら…仲間達もこう言ってますよ。貴方を心から想う彼らの気持ちを無駄にするのですか?
それに貴方はずっと、勝てない敵からは何度も逃げて来たではないですか。勇者の使命のために人々を犠牲にしてでも強敵から逃げ続け、ここまで来たではないですか。そう…どうと言うことはありません。また逃げれば良いのですよ…」カフィオールや仲間達の言葉を受け、これまでの自分の人生を省みる主人公。
0538勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:30:50.50ID:2IX86syp0
人は、生まれてきた時は真っ白な存在だ。しかし僕は「勇者の息子」として生まれ、「勇者の後を継ぐ者」として期待され、父が死んだ後は「勇者」に選ばれた。つまり、僕は生まれた時から「勇者」という役割だった。
祖父や母には、勝てない敵からは逃げ、勇者には非情な決断をする事も必要だと教えられてきた。その教え通り、1週目の世界の森の国ではドラゴンから、獣人の国ではソリューバから、魔導の国ではゴーレムから、逃げる事を優先した。
「勇者」とは勇気ある者。「勇気」とは困難に立ち向かい自分の力で道を切り開く事。しかし僕は自分の意志を持たず、人に、精霊に、魔物にさえも流されていただけだった。

かつての世界では、勇者の隠れ里の人々も、エクセールやアルト、レーチェも自分の命を捨ててまで僕を助けてくれ、僕だけが生き延びてきた。
「勇者」とは勇敢なる者。「勇敢」とは傷つく事を恐れず愛する者を守り抜く事。しかし僕はレベル上げを免罪符にして、大勢の仲間を犠牲にした。

僕には勇気はなかった。
僕は勇敢ではなかった。
つまり…僕は最初から「勇者」では無かったのだ。
0539勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:31:29.97ID:2IX86syp0
「選択は決まりましたか?今逃げても誰も貴方を責めません。貴方はもう勇者では無いのですから」カフィオールから問いかけられ、主人公は答える。「そうだ…僕はもう勇者じゃない…けど、勇者じゃなくても構わない!」「何ですって…?」驚くカフィオール。「僕は今までずっと逃げて来た。それは勇者だったから。勇者の使命があったから。だけどそんなものはただの言い訳だ!
勇者じゃない僕にはレベル上げの為に誰かを犠牲にする必要は無い。だったら…勇者じゃないのは、望むところだ!これ以上勇者の為に犠牲になる人を見捨てずに済むのなら、勇者なんていくらでも捨ててやる!僕はもう、逃げない!」主人公の決意に対し、怒りを露わにするカフィオール。「勇者を自ら捨てるですって…!?最後の最後で一番愚かな選択をしてしまいましたね!
…フフフ、良いでしょう。その選択が貴方を、貴方の仲間達を苦しめる事になるのです。さあ、私の勇者よ!愚かな反逆者達を排除しなさい!」「僕は僕だ!僕自身の意志でみんなを守る!さあ来い精霊の勇者!」
精霊の勇者との戦闘が始まった。精霊の勇者は電撃魔法を用いて攻撃してくるが、そのことごとくを主人公は無効化した。電撃魔法は主人公が今までの冒険でずっと使っていたため、その見切り方も身についていたのだ。逆に主人公はカウンターで会心の一撃を放って精霊の勇者を倒し、レベルは26に上がった。
まさかの結果にカフィオールは驚くが、すぐに不敵な笑みを浮かべる。「流石は腐っても元勇者。ですがまだ終わりませんよ…貴方も知っているでしょう。勇者が勇者である由縁…。それは…」そう言いつつ、精霊の勇者に勇者のオーブを授けた。オーブを天に掲げ、精霊の勇者は勇者の鎧を着た事で何十倍もの強さを得た。いくら主人公が勇者の攻撃方法を知っているとは言え、勇者の鎧を着た勇者の絶対的な力の前には太刀打ち出来ず、凄まじい威力の一撃で遠く離れた人類砦まで殴り飛ばされてしまう。ボロボロになる主人公に更なる追い討ちをかけてくる精霊の勇者だが、その時誰かから炎が吹きかけられた。勇者の鎧の特性により炎は無効化されたため構わず主人公に迫るが、更に大量の虫による攻撃を受けた。それも無視して主人公に斬りかかろうとするが、寸前でゴーレムが現れて間に入り、主人公を庇った。精霊の勇者もカフィオールも主人公も驚く中、ドラゴンとソリューバが現れた。先程の炎と虫の攻撃はこの二体のものだったのだ。
0540勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:32:12.11ID:2IX86syp0
そこに、先程まで倒れていた仲間達3人が駆けつけて来た。主人公が時間を稼いでくれたおかげで回復出来たのだ。仲間達は自分達の国の近くに巣を作っていた魔物達が加勢してくれた事に驚く。ドラゴンは、勇者の天敵として生まれた自分達が勇者と戦うのは使命の様なものだと説明。ソリューバとゴーレムは、むしろ人間でありながら勇者と敵対する主人公達に疑問を投げかけるが、主人公は、自分はただ人間と魔物との戦いを止めたいだけであり、その為に魔王に会いたいのだと答えた。ドラゴン達は詳しい経緯は分からないものの、見覚えのある強い意志を持った主人公の目が嘘をついているとは思えないと判断し、主人公達に協力する事にした。ドラゴン達は精霊の勇者に三体がかりで攻撃し、息の根を止めた。仲間達は勇者の鎧を着た勇者が敗れる程の魔物達の強さに驚きつつ、助けてくれた事に感謝した。
そこへ、カフィオールが現れた。「おお勇者よ。死んでしまうとは情けない…。勇者のレベルが低ければ、勇者の鎧を着ても真価は発揮できません。ですが、勇者が『最初からレベル99』であればどうでしょうか?」カフィオールの発言に主人公だけがその意味を理解した。レベルがどうこう以前にその勇者は既に死んでいるじゃ無いかとレーチェから指摘されるが、カフィオールは「勇者とは大精霊の意志を継いだ者。大精霊によって何度でも蘇るのです!」と言って力を振るい、精霊の勇者は生き返った。「勇者に光あれ!」更なる力の追加により、精霊の勇者はレベル99となった。ドラゴンが吠える。「なんと味な真似をしてくれる!ならば死ぬまで殺し続けるだけ…」言い切る前に、圧倒的な力を得た精霊の勇者はドラゴン、ソリューバ、ゴーレムを鎧袖一触の強さで瞬く間に倒した。
0541勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:33:22.08ID:2IX86syp0
精霊の勇者は続いて主人公達に迫るが、そこへ「待ちわびたぞ、勇者よ!」との声が。魔将軍グァーテラーが現れ、「我こそは魔王様より勇者討伐の勅命を受けし者である!」と言いながら精霊の勇者に斬りかかった。精霊の勇者は不意を突かれつつもグァーテラーの奇襲を防いだ。グァーテラーは「ほう、この一撃を防ぐとはやるではないか!そこにいる『元・勇者』とは大違いであるな!そこなる腑抜け者は我が足元にも及ばぬ脆弱なる勇者であった!そのような者を倒したとしても我が名声の足しにもならぬ!貴様のような強者を倒してこそ魔将軍の名は更に世界へと轟く事になるのだ!ワーッハッハッ」と高笑いしつつ精霊の勇者に宣戦布告し、「さあ、我が盟友達よ、まさかこれで終わりではないだろうな」とドラゴン達に呼びかけた。
ドラゴン達は先ほどのダメージがまだ残っていたが、どうにか立ち上がって戦意を示した。グァーテラーは「その意気や良し!魔王様の為に勇者と戦う!ここが我が名誉の戦場である!だがしかぁぁし!この名誉ある戦場にそぐわぬ者達がいる。ドラゴン殿!そこなる部外者共を我が戦場から連れ出してくれ!」とドラゴンに言い、ドラゴンは快諾して自分の背に乗るよう主人公達4人に命令した。仲間達3人は戸惑いつつもドラゴンに乗ったが、主人公はこの場に残って魔物達と共闘しようとした。しかしグァーテラーは「笑止千万!何を勘違いしている!力無き者が我等を助けたいと願うなどおこがましいにも程がある!貴様の力など一切必要無し!そしてその力の使い道はここではないはず!理解したならば早く行け!」と促した。主人公はグァーテラーに礼を言ってドラゴンに乗った。カフィオールは「行かせてはなりません!」と精霊の勇者に命令するが、グァーテラーが阻止し、ドラゴンは4人を乗せて魔王城まで飛んで行った。カフィオールは「…逃がしませんよ」と呟くのだった。
0542勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:34:01.76ID:2IX86syp0
4人はドラゴンの背に乗って魔王城の中腹に降り立った。ここまで飛んで来たドラゴンだが、精霊の勇者にやられたダメージにより牙や爪、鱗が剥がれ落ちてしまう。しかしドラゴンは、それはお前達に与えると言った。ドラゴンの強い魔力がこもった牙や爪を受け取った仲間達3人は大幅に強くなり、エクセールに至っては炎の精霊魔法まで使えるようになった。ドラゴンは少し休んだらまた精霊の勇者との戦いに戻るので、主人公達は先に進む様に言う。仲間達3人は依然記憶が戻りきらず、先ほどのカフィオールとの会話から主人公が元勇者である事と世界を何周もしている事は分かったものの、主人公が魔王に会おうとする理由は理解しきれていなかったが、それでも主人公を放っておけず、共に戦う事を約束してくれた。こうして再び4人パーティーとなり、魔王の間を目指す事になった。
魔王の間まで行く最中、カフィオールのけしかけた覚醒霊が城内の魔物を吸収して力を得て、主人公達に襲いかかって来るが、主人公達のチームワークにより撃退する事で経験値を得て4人はどんどんレベルを上げていき、魔王の間の直前に着く頃にはレベル72になっていた。
0543勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:35:25.61ID:2IX86syp0
いよいよ魔王の間に入ろうとしたところ、精霊の勇者が現れた。ドラゴン達を倒して追いついて来たのだ。仲間達は圧倒的な力の差にたじろいだが、主人公は前に出て精霊の勇者の電撃魔法を先ほどの様に無効化した。その光景を見ていたレーチェが、主人公が電撃魔法を無効化できる特性を、結界魔法に変換すれば4人全員が電撃魔法を無効化できる事を思いついた。エクセールとアルトが精霊の勇者を足止めしている間、レーチェは主人公の体を解析し、新たな結界魔法「電撃結界」をその場で習得。早速電撃結界を張って、電撃魔法を無効化した。
戦局は大きく有利になったかに思われたが、精霊の勇者は雄叫びをあげつつ怪物の様な姿に変身し、突如ファイアブレスや虫攻撃、機械攻撃を繰り出して来た。倒したドラゴン、ソリューバ、ゴーレムを覚醒霊の様に取り込み、攻撃方法を吸収し、もはや勇者を超えた「大勇者」へと変貌を遂げたのだ。電撃結界が無意味になってしまったことに加え、仲間達は人類の希望である勇者が化け物となった事にうろたえるが、主人公は「もう良いんだ…お前を含めた、この世界で生きるあらゆるものが『勇者』という存在に踊らされるなんてもう沢山だ!お前が勇者だろうと勇者じゃなかろうと僕には関係無い!僕は僕自身の為、そして僕を信じてくれた仲間達の為に、お前を倒して先に進むんだ!」と言い切った。
主人公の言葉を聞いて、「勇者」という存在に囚われていた仲間達は迷いを捨て去った。エクセールは炎の精霊魔法によりファイアブレスや虫攻撃によるダメージを大幅に軽減。レーチェは超☆退魔結界で大勇者の行動を一時的に封じた。そしてアルトは「今なら出来そうな気がするぜ…自分の強さを誇示するためじゃ無く、仲間を守るための究極奥義…!」と言い、1週目の世界と同じく獣神獄炎斬を放った。突然の新技に驚くレーチェに、この技は命を完全燃焼して放つ奥義だと説明するアルト。レーチェはアルトが死んでしまうと思い泣きそうになるが、アルトは「この技は国や仲間を守りたいと心から願う魂を燃え上がらせ、文字通りその魂を消耗させる…だがな、そんなものはいくらでも溢れてくるんだよ!お前達を守りたいって想いに限りなんてねぇんだ!そしてその気持ちにドラゴンの牙が呼応して俺に力をくれるんだ!お前達の為なら今の俺に出来ない事は何もねぇっ!」と力強く言い放った。大勇者との戦いは熾烈さを極めたが、遂に勝利し、主人公達のレベルは99まで上がった。4人は勝利に喜びつつ、魔王の間に入り、遂に魔王と対面した。
0544勇者 鎧を きる
垢版 |
2020/11/24(火) 06:35:58.83ID:2IX86syp0
魔王は主人公の顔を見ると、「これで貴様と会うのは3度目…いや、ネズミの姿を借りていた時を含めると4度目だな」と言い出した。自分を2度も負かした主人公を忘れられ無かったのだと言う。そして、外ではカフィオールが暴れていたようだが、一体何をしにここまで来たのかと主人公に聞いた。
主人公は、自分はもう勇者の役目を解かれたが、この世界における勇者と魔王との戦いとは何なのか、何故人間と魔物は戦わなければならないのかを問い質した。魔王は、悪意の塊という強大な存在を長い間封印していたのだと語り出した。魔王の玉座の奥にある扉が、悪意の塊を封じている空間に通じているのだと言う。もし自分が討たれ、悪意の塊が解放されれば、人間の心の悪意が増幅されて世界は滅亡してしまうため、魔王は討たれる訳にはいかず、人間と戦わなければならないのだと説明した。仲間達はそれを聞いて、今までの魔物との戦いが無意味だった事に愕然とし、もしそれが事実なら何故カフィオールは勇者を生み出しているのかと疑問を口にした。
「…そうなんだ、カフィオールなんだ」と主人公は言い出し、「カフィオールが何だと言うのだ?」と魔王は聞き返した。主人公は、1周目の世界で魔王を倒した際、カフィオールから「自分は魔王に封印されていた」と言われていた事を告げた。先ほどの魔王の説明と合わせると、悪意の塊とは即ちカフィオールのことなのではないかと推測した。魔王は自分が封じていたのは悪意であり、カフィオールが封印されていたなどと知らぬ事だと驚愕しつつも、本当にカフィオールが封印されているのか確認しなければならないと断じた。
その時、魔王の間に大勇者が現れた。仲間達は、自分達が必死に戦ってやっと勝った相手がもう復活して追ってきた事に恐怖を感じたが、魔王は目の前の相手が勇者であると聞いて戸惑った。「これが勇者だと?…我は今まで数多くの勇者と戦ったが、勇者には例外無く、『人々を守りたい』『世界を平和にしたい』という強い意志があった。しかし今ここにいる信念無き空虚な瞳の持ち主は、大精霊のただの傀儡!魔王を…勇者を侮るな!」魔王の必殺の一撃を叩き込まれ、大勇者は再起不能となった。今の魔王が自分達の敵でなくて良かったと言うエクセールに、魔王は「人間と勇者の宿敵である魔王が、本当に敵でないかどうかは分からぬぞ」とうそぶきつつ、その魔王によって倒された勇者は、いくら大精霊の加護があるとは言え安易に復活出来ないだろうから、今の内に悪意の塊の正体を確認しようと言った。世界の真実を知る覚悟を決め、5人は玉座の奥にある閉ざされていた扉の先に進んだ。
0545勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:36:30.73ID:2IX86syp0
果たしてそこにあったのは、主人公が何度も訪れた大精霊の神殿であり、カフィオールが待ち構えていた。
「私は大精霊カフィオール。勇者よ、貴方が来るのをずっと待っていました」と言い出した。アルトが「その割には覚醒霊や大勇者をけしかけて来たじゃねえか!どういう事か説明しやがれ!」と怒鳴り、カフィオールは今までの敵は主人公に与えた試練だったのだと答えた。「私は貴方に最高の勇者になって欲しかった。だから敢えて勇者の資格を剥奪したのです。ですがもし貴方が世界の平和を心から望むのであれば、例え勇者でなくなろうとも魔王城に向かうと私は考えました。とは言え平和を望む意志だけでは人々を救うことは出来ません。ですから私は貴方に敵を送り、鍛える事にしたのです。その思惑通り、貴方はもう最大レベルの99に到達し、見事私の試練を乗り越えたのです。おめでとうございます!今の貴方なら魔王にも勝てます!」そう言って勇者の鎧を出現させた。「さあ、勇者よ!勇者の鎧を着て魔王を倒すのです!それが貴方の、勇者としての使命なのです!」
そこへ魔王が割って入った。「茶番はそこまでにするのだな、カフィオールよ…」カフィオールは魔王に怒りの目を向け、「魔王…。この美しい世界に悪意を振りまく忌々しい存在!さあ私の勇者よ、早く勇者の鎧を着るのです!」と詰め寄るが、魔王は「ふっ…『勇者の鎧』などとよく言ったものだな」とせせら笑った。「何が言いたいのです?」と聞き返すカフィオールに魔王は答えた。「勇者が低レベルで勇者の鎧を装備すれば魔王は倒せないが、高レベルで装備しようとすると多大な犠牲が出てしまう。そう…『勇者の鎧』とは、まさに『悪意』そのものではないか!」魔王の言葉にハッとする主人公。「魔王の言葉などに耳を貸してはいけません!さあ、勇者の鎧を着るのです!そして魔王を倒すのです!」カフィオールが叫ぶ中、2つの選択肢が現れる。
1つ目は「勇者の鎧を着る」。選ぶと勇者の鎧を装備してしまい、場面転換して、主人公は1人、魔王の間で魔王と対面する。戦闘態勢に入る主人公に、魔王は問いかける。「貴様達人間は魔物を全て殺し尽くしたが、人間達も全て死に絶えた。この世界で生きているのは最早我と貴様の2人だけだ。何をしても、何もせずともこの世界は滅び去る。この状況で貴様は何の為に戦うのか?」魔王は更に、「そして一体どれだけ我と貴様は戦い続けなければならぬと言うのだ…!勇者よ…答えよ!」と力無く言って終わり、世界が何度も繰り返されるバッドエンドとなる。
0546勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:37:03.36ID:2IX86syp0
2つ目は「勇者の鎧を『きる』」。選ぶとカフィオールが「…?今何と言いました?」と聞くので、「勇者の鎧を斬る!」と返し、カフィオールの制止の声を無視して勇者の鎧を剣で斬った。「何という事を…」カフィオールが呆然とする中、主人公は言い放つ。「そうだ…全ての元凶は勇者の鎧だったんだ!こんなものが無ければ誰も苦しまなかった…。そしてその元凶を生み出した大精霊カフィオール!お前こそがこの世界を悪意で包み込む者の正体だ!」
カフィオールは暫く黙っていたが、やがて高笑いをあげながら、悪意の塊の正体は自分だと認めた。エクセールは「何故!?どうして世界を導く大精霊カフィオール様が人々を苦しめるような事をするのです!?」と問い詰め、カフィオールは答えた。「何故、ですって?…楽しいから。だってそうでしょう!?勇者と魔王の戦いに人々が巻き込まれ、もがき苦しむ様には胸が踊ります!何より私を信じる勇者が私に裏切られているとも知らず、傷つき、倒れ、絶望する光景は、私を絶頂に導くのです!」他の5人が絶句する中、カフィオールは嬉々としてこれまでの主人公への仕打ちについて語った。「貴方は本当に最高の勇者でしたよ。何せ歴代の勇者が出来なかった魔王討伐を初めて成し遂げたのですからね。貴方を中心に世界は動き、多くの人間達が犠牲となり、助けられる命など最早無いのに、それでも形なきものに縋り付いてまで念願の魔王討伐を果たして、貴方は何を得ましたか?残念!何も得ませんでした!
そんな惨めで素晴らしい貴方をたった一度だけで手放す筈が無いでしょう?強いまま最初からやり直せた世界はどうでした?最高だったでしょう?…魔王を倒すまでは。ですが魔王を倒したことで人々の心が私の悪意に侵され、信じていた人々に裏切られて、結局自分の手で世界をぐちゃぐちゃにしてしまった気分は、どうでしたか?ねえ、どうでしたか!?貴方の苦痛と絶望が、私の心を慰めるのです!」余りにも予想外な欲望に、レーチェは「コイツ…本物の変態じゃんか。最悪だ…」と呟いた。
0547勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:38:43.91ID:2IX86syp0
カフィオールは続けた。「…ですが、貴方にはもう一度チャンスを与えようと思ったのに、何ですか、コレは?何故勇者を捨てるのです?貴方の代わりとして精霊の勇者を作り出しましたが、あんな玩具では私の心と体は満ち足りませんでした。さあ、だから早く絶望して下さい!私の勇者!」今までの悲劇が全てカフィオールの私欲のためだと知り、激しい怒りを持つ主人公。カフィオールは「ふふふ…貴方は本当に良い顔をしますね。ですがもっと貴方の顔を歪ませたい!だから良い事を思いつきました…!」と言い、力を振るった。
世界中の人間達の心に「人々よ…聞こえますか…。私は大精霊カフィオール。貴方達に勇者にまつわる大切な話があります…」と語りかけ、大精霊の神殿の光景が見えるようにしたのだ。人々は突然聞こえた声に戸惑いつつも、常日頃信仰しているカフィオールが声の主だと分かり、ある人は大精霊が実在した事に驚き、ある人は目の当たりに出来た事に喜び、ある人は世界中に交信する凄まじい魔法に感嘆していた。それは森の国の王、獣人の国の獣人王と獣人女王、魔導の国の長老デリン、人間の国の人類王といった各国の代表者達も同様で、固唾を飲んでカフィオールの言葉を聞いていた。主人公達の方も世界中の人々が見えており、カフィオールの魔法に驚いていた。
カフィオールは「人々よ、ここに居るこの者達が見えますか…?」と主人公達4人を見せながら、「勇者はこの者達に殺されました」と言い放った。主人公達や人々が衝撃を受ける中、カフィオールは続けた。「この者達は人間であるにも関わらず、大精霊である私に牙を剥き、勇者をその手にかけたのです。そして今もこの私を魔王と共謀して殺そうとしているのです。人類の母たる私に剣を向けるなど、人類の敵であるも同然」煽られた人々から怒りの矛先を向けられ、世界中から罵詈雑言を浴びせられる主人公達。
森の国王はエクセール、獣人王と獣人女王はアルト、デリンはレーチェ、といった自分の身内が大精霊に歯向かう愚行をした事に失望し、糾弾していた。エクセール達は自分達の国の代表者にそれぞれ身の潔白を主張したが、聞き入れて貰えなかった。カフィオールは人々から勇者が殺された事の嘆きの声を受け、「人々よ…今の私は魔王に力を封じられています。ですがこの大精霊の神殿では祈りを捧げ、信仰心を向けられる事で強い力を得る事が出来ます。だから私にこの者達を粛正するよう祈るのです。貴方達の平和を望む祈りが力となるのです」と告げた。人々は言われるまま祈りを捧げ、カフィオールは途轍も無い強さとなり、姿形も美しい女神から形容し難い異形のものとなり、「大覚醒霊カフィオール」と名乗った。
大覚醒霊となったカフィオールは人々に主人公達4人を粛正という名目で殺害する事を宣言し、攻撃を仕掛けた。力の差は歴然であり、一瞬で倒される主人公達。仲間達は人々から殺意を向けられ絶望していた。カフィオールは悦に入りながら「ああ、なんて惨めで汚らしくて愛おしい表情でしょう…。守ろうとしてきた人々から憎まれ、殺意を向けられている気分はどうですか?貴方のやってきた事はね…全てムダ。貴方も仲間達と同じく絶望に満ちた顔を見せて下さい」と主人公に言った。しかし主人公は尚も戦意を失わず、反撃した。「負けない…僕はもうお前の勇者じゃない!お前の言いなりになるもんか!」その攻撃が届く事は無かったが、カフィオールは主人公の態度に反感を持った。「は?…何ですか、その顔は。信じていた人々からは蔑まれ、圧倒的な力の差で剣は私に届かない!さあ、絶望して下さい!貴方は私の玩具なのですから!」そう言って主人公を痛めつけていくカフィオールだが、それでも主人公は諦めなかった。
0548勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:39:37.09ID:2IX86syp0
やがてカフィオールは「…飽きました。もう捨てましょう。そしてもう一度新しい世界で新しい玩具を探しましょう!」そう言って主人公にとどめを刺そうとするが、その時大精霊の神殿にかすかに主人公達を応援する人々の声が届き、カフィオールが手を止めた。今までの世界で主人公達がサブクエストで助けてきた人々…薬草が無くて困っていた少年には自分の薬草を与え、恋人と死別したと思い込んでいた人を恋人に再会させ、親を失って悲しんでいた子供を元気づけてあげ、無実の罪で投獄されていた人を助け出す等、主人公達に感謝していた人々が、世界が巻き戻されても尚それを忘れる事なく主人公達に想いを届けていたのだ。その中には勇者の隠れ里に居る主人公の母と祖父の想いもあり、カフィオールと敵対しているのに、見知った少年では無いはずなのに、それでも主人公の無事を祈らざるを得なかった。
しかしカフィオールは意に介さず、「この大精霊の神殿は人々の想いが届く場所…。この者達を応援する者の祈りがごく僅かに届いているようですね。ですがこの程度の脆弱な光ではかえって絶望の闇を際立たせるだけ。大精霊への反逆者達に与する者達など、新しく生まれ変わる私の世界には不要です。反逆者もろとも絶望の底に導いて差し上げましょう。それではさようなら!」と言って今度こそとどめを刺そうとした。
その時「フハハハハ!素晴らしい出来栄えだ!我が最高傑作、ニセカフィオールよ!」と高笑いが大精霊の神殿に響いた。いつの間にか姿を消していた魔王が、主人公達の前に現れたのだ。「愚かなる人間どもよ、我こそは恐怖と暴力により世界を支配せし者、魔物の王にして人間の宿敵である、魔王である!」魔王の登場と、「ニセ」カフィオールとはどういう意味なのだとざわつく人々。
魔王は主人公を指しながら、「この男は確かに勇者を殺したが、かつてはこの男自身が勇者だった。この男は幾度となく我に挑みながら、傷つく度に強くなり、我を追い詰めてきた。それが可能だったのは、大精霊カフィオールの加護があったからこそ!だからこそ我は、大精霊カフィオールを自らの手で殺したのだ!そしてその残骸に力を込め、ニセカフィオールとして蘇らせたのだ!」と語り、その場の全員が驚愕した。魔王は続けて「貴様ら人間どもは我の作った偽者と気づかず祈りを捧げていたという訳だ!」と嘲笑った。カフィオールは予想外の事態に戸惑いながら、「何を馬鹿な事を…!人々よ、私は生きています!」と訴えるが、魔王は「素晴らしい演技力だ!これは本物を超えたやもしれんな!」と軽く流した。
0549勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:40:20.28ID:2IX86syp0
カフィオールと魔王が言い争いをしている間に隙を突いて、エクセールが全体回復魔法を唱え、4人とも怪我を治した。先ほどから事態が二転三転して混乱し始めていた主人公達だったが、それでも魔王の発言は自分達を助けるための嘘なのではないかと思い至った。また、人々からの祈りにより、エクセール・アルト・レーチェの3人は、かつての世界の記憶が戻り出していた。
人々は自分達が祈りを捧げたカフィオールが偽者であると言われ、動揺し、カフィオールを疑い始めていた。カフィオールは、このままでは自分に集まった人々の祈りの力が半減してしまうため、各国の代表者達に必死に訴えた。「貴方達も国の指導者であるならば、人々に祈りを捧げるように呼びかけるのです!この者達は世界に破滅をもたらす反逆者です!」
「それはテメエだ、カフィオール!」アルトが叫びながらカフィオールに飛び掛かった。「今完全に思い出したぜ!テメエのせいで獣人の国は滅んだんだ!あの時の借りをこの場で返してやる!」アルトは雄叫びをあげつつ、獣神獄炎斬を放ち、カフィオールに手傷を負わせた。アルトが獣神獄炎斬を使ったのを見て驚く獣人王と獣人女王。アルトは「この技は仲間を心から想う獣人だけが出せる技!この技を使う俺が、世界を破滅させると思うのかよ、なあ獣人の国のみんな!」と呼びかけ、獣人女王と獣人王は「アルト…お前という男は…」「お前こそ獣人の中の獣人だ!我等が間違っていた!許してくれ!」とアルトを認め、獣人の国の人々も「流石兵士長!」「信じてたぜ!」「次期国王はアルト兵士長に決まりだな!」と喝采を挙げた。
カフィオールは「この私に牙を剥くとは浅ましい犬の身で何という事を!こうなれば貴方から血祭りにしてあげます!」とアルトに攻撃しようとするが、その時レーチェが「させるかこんちくしょー!」と割って入り、「絶☆退魔結界」という新技を編み出し、カフィオールの動きを一時的に封じた。魔導の国の長老デリンは「まさか、それは開祖の長様の退魔結界!?」とレーチェの新技に驚いていた。レーチェは魔導の国の人々に語りかける。「アタシね、退魔結界はずっと『呪い』だと思ってたんだ。自分の心を削りながら恨み辛みをぶつけてそれが相手を封じ込めるんだって。でもそうじゃないんだ!退魔結界は『祈り』だったんだよ!大切な人を守りたいっていう、そんな祈りが結界になるんだ!あの時のアタシは完全におかしくなってた。けどもう大丈夫!あの時みたいにもう誰も死なせやしない!アタシは呪いじゃなくて祈りの力でみんなを守ってみせる!」魔導の国の人々は「さすがは大天才だ!」「これで魔導の国も安泰じゃな!」と喝采を挙げた。
カフィオールは「祈り…?祈りですって…?それは私に向けられるべきものです!人間の為でなく、この大覚醒霊の為だけに祈っていればそれで良いのですよ!」と叫んだ。そこへエクセールが水、土、風、炎の精霊に呼びかけ、カフィオールを精霊魔法で攻撃した。森の国王は「貴方は炎の精霊すらも味方につけたと言うのですか!?なんという娘だ…」と驚き、エクセールは森の国の人々に語りかけた。「…私達が愛を込めて祈りを捧げたカフィオール様はもうどこにもいません。今ここにいるのは世界の理から外れた悪魔です!最早貴方に大精霊と名乗る資格などありません!本当の精霊は私達人間と共にあります。そして私はあの時と同じように、精霊達の力を借りながらこの世界の為に戦います!」森の国の人々は「あなたこそ大精霊の生まれ変わりじゃ!」「精霊のご加護を!」と喝采を挙げた。
0550勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:40:59.28ID:2IX86syp0
カフィオールは絶叫しながら、エクセール・アルト・レーチェを一蹴し、3人を戦闘不能にした。「何故!?何故私に逆らうのです!どうして私を愛さないのです!私を愛さない人間など不要なのですよ!
人類王、貴方だけは違いますね!?世界の頂点に君臨する私と人間の頂点に君臨する貴方の考えは同じはず!」カフィオールから必死な様子で聞かれた人類王はこの状況を鑑みて、どちらに着くのかを決めた。「…皆の者!こやつはカフィオールの名を騙る偽者だ!さあ我が愛する民たちよ!ニセカフィオールと戦う勇敢なる者達を応援するのだ!」人間の国の人々は「そうだー!大精霊は偽者だー!」「頑張れそこの人!」「人類王って口だけは上手いよね…」「しーっ」と喝采を挙げた。
カフィオールは「な、なんですって…。まさか人間がこんなに愚かだとは…。これも全ては魔王の戯言が引き起こした事!やはり最後に頼れるのは貴方だけのようですね」と言って主人公に語りかけた。「勇者よ…私だけの勇者よ!今なら私に歯向かった罪は問いません。精霊の勇者として魔王を殺すのです!」主人公が答える前に魔王が反応した。「愚かな…精霊に選ばれた勇者は死んだ!貴様に見限られて死んだのだ!そこにいるのはただの何者でも無き者だ!しかしこの何者でも無き者は幾度となく魔王である我の前に、仲間と共に立ち塞がった!大精霊でさえ断ち切れぬ心の絆で繋がった仲間達だ!」仲間達3人はカフィオールの攻撃でボロボロになりながらもまだ諦めておらず、立ち上がった。主人公は3人の闘志に感銘を受けた。
魔王は人々に問いかけた。「人間どもよ!世界を救うべく勇気を持って魔王と戦う者を何と言う…?人々の為に正義の剣を振るう者を何と呼ぶ!?」人々は「それは…勇者?」「そうだよ!勇者だよ!」「魔王の作ったニセカフィオールと戦うあいつは…」「勇者なんだ…!」とざわつき、魔王は更に「その男が今、この魔王が全てをかけた最高傑作である、ニセカフィオールと戦っているのだ!もしもこの男がカフィオールに敗れた暁には貴様ら人間どもに未来は無いのだ!さあ、どうする人間どもよ!」と煽り、人々は主人公を勇者と呼んでカフィオールに勝てるよう応援の声を掛けた。
0551勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:42:30.12ID:2IX86syp0
しかし魔王は「否!この男は勇者にあらず!」と断定し、その場の全員が予想外の発言に驚愕した。魔王は「【勇者】とは大精霊によって作られた記号であり、大精霊の都合の良い役割に過ぎない。だがこの男は精霊に選ばれたからではなく、自らの意志で人々の為に勇気を振り絞り、仲間の為に勇敢に戦い、その行いが人間達に認められた!そう、この男こそ【真の勇者】!」と言い、主人公に「汝に問おう!貴様の名は何だ!?勇者という役割では無く、真の勇者と言う1人の人間であるならば、その名を名乗るがいい!」と言った。

主人公は「僕は…僕の名は…【マーグ】だ!」

とゲーム開始時にプレイヤーが付けた名を名乗り、ゲーム内の表記もこれまで「?」だったのが「マーグ」となった。仲間達も主人公の本当の名前がマーグである事を認め、人々は「真の勇者マーグ」の誕生に喝采を挙げた。勇者の隠れ里の母親と祖父は「そうよ…何故今まで忘れていたの!?あの子は私の子よ!…頑張るのよ、貴方は真の勇者マーグよ!」「頑張れ、マーグよ!お主はワシの自慢の孫じゃ!」と記憶を取り戻し、隠れ里の他の人々も「あいつも立派になったな!」「お前は俺たちの誇りだぜ!」「ここは真・勇者の里だ!」と喜びの声を挙げた。
今や世界中の人々からマーグに祈りの力が集まっていた。その強さは先程僅かに届いていたものと桁違いだった。暖かく優しい祈りを受けながら、マーグはどんどん強くなった。仲間達3人は先ほどのカフィオールの攻撃により共に戦う事は出来なかったが、マーグに祈りを込めて後を託した。
最後に魔王がマーグに向けて言った。「勇者よ…いや、真の勇者マーグよ。我は先程カフィオールを殺したと言ったな。あれは…嘘だ」「知ってるよ」マーグはあっさりと返した。「ふうむ、そうか…。だがあれがカフィオールの偽者である事はあながち間違いでは無いだろう。人類を導く大精霊が、自分の快楽の為に人間を苦しめる筈が無いであろうからな。そんな諸悪の根源を前にした時、真の勇者として貴様のとるべき行動は…」「僕がこの手で…カフィオールを倒す!」「よくぞ吼えた!ならばこの魔王の力も貴様にくれてやろうではないか!」魔王はそう言い、人間達と同様にマーグに祈りの力を託した。マーグの力はレベル99で勇者の鎧を装備した時よりも遥かに強くなり、オーラを纏いながら髪が黒色から金色に変わった。「これが…この世界に生きる者達の想いの力…!みんな…ありがとう…!」マーグは世界中の人々に礼を言った。
カフィオールは半狂乱になりながら、「もういらないぃぃぃ!全て全て全て、壊しまあああす!私の思い通りにならない世界なんて必要ありませんんん!」と絶叫した。マーグは「大覚醒霊カフィオール!この世界はお前の玩具なんかじゃ無い!人間を…魔物を…真の勇者を…舐めるなよ!」と言い、ラストバトルが始まった。
0552勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:43:05.57ID:2IX86syp0
大覚醒霊カフィオールはこれまで戦ったどの相手よりも強く、更に何体もの精霊の勇者を生み出して戦わせたが、真の勇者としての電撃魔法、真の電撃魔法を使える様になったマーグの敵では無かった。カフィオールは断末魔の叫びを挙げながらこの世から消滅した。人々はマーグの勝利で歓喜に沸いた。仲間達3人もマーグの無事を泣きながら喜んでいた。マーグはそんな人々に、「僕を信じてくれて…僕を真の勇者にしてくれてありがとう!」と感謝の言葉を送った。
魔王からも「真の勇者マーグよ…よくぞカフィオールを倒した」と称えられ、マーグは「僕が勝てたのはお前のお陰だ、魔王」と礼を言った。魔王は「魔王…か。魔王とは悪意を封じるための存在。悪意が討たれた今、魔王が居る意味はあるだろうか?…マーグよ、真の勇者として我を討つが良い。勇者と魔王の戦いは、魔王が討たれる事で完結する物語なのだから…」と言い出した。世界中の人間達は「そうだー!皆んなの仇を討ってくれー!」とマーグに声援を送った。
しかしその時、大精霊の神殿に人間とは別の祈りが届いた。「魔王様…」「負けないでください…」「俺たちのトップなんだから堂々としていれば良いんだ!」「さあ、皆の者!今度は我等が魔王様の助けになるのだ!」「魔王様に栄光あれー!」世界中に散らばる魔物達の祈りの声だった。魔王は魔物達に、「お前達…。まだ我を魔王と呼んでくれるのか…。しかしもはや魔王が生きる意味は…」と言うが、マーグは魔王に語りかけた。「僕はもう『勇者』という役割じゃない。同じように、お前だって『魔王』という役割じゃない!僕が人々の為に『真の勇者』になった様に、お前も魔物達の為に『真の魔王』になれば良いじゃないか!お前を信じる者達の為に生きれば良いんだ!」魔王はしばらく黙っていたが、やがて高笑いし、「真の勇者とは魔王にすら生きろと言う程の者だというのか!良かろう、その毒の様な甘さ、後悔させてやろう!」そう言って魔物達の祈りの力を受け、マーグと同様に遥かに強くなり、【真の魔王】となった。
0553勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:43:34.76ID:2IX86syp0
真の魔王は語る。「マーグよ…。貴様にその名があるように、かつては我にも名があった。大精霊によって与えられた、【世界を一つに混ぜ合わせる者】、『カフィ・ド・ブレン』…。しかし悪しきカフィオールが滅び去った今、『カフィ』の名に縛られる必要はもうどこにも無い…!そして人間の天敵たる『魔王』という記号である必要も無くなったのだ!今の我は、我を慕う魔物達の為に生きる魔物の王として、真の魔王を名乗ろうではないか!そう…我が名は真の魔王『ドーブレン』!貴様と同じくカフィオールに与えられた役割を捨て、自らの意志で選択して生きる者の名だ!この世界の歴史と共に始まった魔王と勇者の呪われし戦いの宿命…今ここで決着をつけてくれる!」マーグは「望むところだドーブレン!僕とお前の手で悪意の連鎖をすべて断ち切って、新しい歴史を作るんだ!」と応じた。
人間も魔物も、固唾を飲んで二人の戦いを見守った。マーグが放つ真の電撃魔法は、敵を討つのでは無く、関わった者の心を打った。ドーブレンが放つ闇の魔法は人々の心の闇を原動力とし、放たれるごとに悪しき感情を解放させた。激しい戦いに皆が熱狂し、人間達はマーグを、魔物達はドーブレンを応援したが、そこには最早敵対心は無く、両者を同時に応援する者もおり、いつしか人と魔物のわだかまりは溶けていった。
そして遂に決着がついた時、人間と魔物の間に【人魔不可侵条約】が締結された。ドーブレンがカフィオールを殺したという事はマーグ達の証言によって嘘だったことが明かされ、カフィオールによって仕組まれた悪意の宿業は終わった。新しく始まった世界では、人間も魔物も誰も争わず、自分たちの意志で生きていけるようになった。そして、この自由と平和の大地で、新しい歴史が始まった…!
0554勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:44:17.18ID:2IX86syp0
マーグ版エピローグ(作中の行動次第でエクセール版・アルト版・レーチェ版も見られる)
カフィオールとの戦いから1年の月日が流れた。人魔不可侵条約の締結により、人間と魔物の戦いは終わったものの、何百年も争い続けてきた者同士、互いに手を取り合う事は難しかった。
そのため、マーグは「人魔特区計画」を提案した。それはかつて勇者の隠れ里があった場所で、人間と魔物が同じ場所に住み、お互いの文化を取り入れ、より良い未来を創るための町。最初は人間と魔物はお互いに警戒しあっていたものの、徐々に信頼関係が生まれていった。各国の支援や、エクセール、アルト、レーチェの協力の元、ついに人と魔物の垣根を越えた夢の場所が生まれた。その名も「マーグ・ブレン」。マーグは人魔特区の区長、そしてドーブレンは副区長となった。慣れない事務処理に苦戦するマーグだったが、ドーブレンの手腕で補佐されつつ、平和の日々を満喫するのだった。
0555勇者 鎧を きる
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2020/11/24(火) 06:44:57.76ID:2IX86syp0
おまけ編
エピローグの後、マーグは大精霊の神殿でカフィオールと出会う。実はカフィオールは元々は人間の幸せを願う善良な精霊だったのだが、遥か昔精霊として更なる高みを目指す為に、自身に残るごく僅かな悪の部分を消そうとした結果、失敗して悪の部分が生き残り、善の部分は粉々に砕けて世界中の精霊の一部となっていたのだと言う。マーグが悪のカフィオールを倒した事で、こうして元のカフィオールが戻ったのだと説明された。悪のカフィオールを倒してくれたマーグに感謝するカフィオール。
ここで「もっと話を聞きたい」という選択肢を選ぶと、この世界の成り立ちについて説明される。元々はエルサーバル大陸で多くの動物達に囲まれて平和に暮らしていたカフィオールだったが、ある時外海から1人の男が流れ着いた。男は記憶を無くしていたが、しばらくしてその男とカフィオールは恋仲になり、自分達に似た存在として人間を作り出し、人々と共に暮らしていた。
しかしカフィオールは自分の悪の部分を消そうとして失敗し、善の部分が完全に消える直前に、残った力を男に託した。カフィオールから力を渡された男は、いつの日か再び善と悪を一つに混ぜ合わせる者、「カフィ・ド・ブレン」となった。ブレンはカフィオールが善と悪に分かれた事を知らぬまま、カフィオールの帰りを待ち続けていた。
悪のカフィオールは世界に悪意を振り撒き、世界を混沌に陥れようとしたが、その為には大精霊の力を受け継いだブレンの存在が非常に邪魔だった。しかし元々が大精霊である悪のカフィオールには同じカフィの力を持つブレンを滅ぼす事は出来ず、また同様にブレンも悪のカフィオールには手出しが出来なかった。
よって悪のカフィオールはブレンを滅ぼす為、そして大精霊の愛した地上を汚すため、人間に悪意の種を植え付けた。悪意の種は人間の負の感情を養分として成長し、無軌道に拡大する悪意の力でブレンを飲み込もうとしたのだった。
そこでブレンは人間の天敵として「魔物」を生み出し、人間を襲わせる事で、魔物の親玉である自分を憎む様に仕向け、人間の悪意をコントロールし、封印を施した。しかし悪意は余りに強力で、ブレンはそこから動けなくなった。
悪のカフィオールはブレンに直接手出し出来ないため、人間にブレンを倒させる為に「勇者」というシステムを作り出したのだった。
マーグが悪のカフィオールを倒した事でその力は元々のカフィオールに還ってきたのだが、善の部分については既に世界中の精霊として散らばり、人々の生活に根付いているため、回収出来ないとカフィオールは語った。仮に戻ったとしても、辛い思いをさせて来たブレンに今更合わせる顔が無いため、自分はこの大精霊の神殿に引き籠ると言い、マーグには改めて感謝と共に、別れを告げるのだった。
0556ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/11/24(火) 06:45:20.41ID:2IX86syp0
以上です。ちなみに、DLsiteでは完全版として、クリア後の追加シナリオも販売されています。
ありがとうございました。
0557ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/11/24(火) 10:37:40.96ID:Rxzpyspd0
おつ!
予想より大量で笑ってしまった
本当にお疲れ様
あとでゆっくり読ませてもらいます
0558ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/11/24(火) 12:39:24.19ID:sjT2qjx60
大作投下乙ですー
どんでん返しの天丼づくしの名作ですね!
古き良き時代のVIP系フリゲーみたいな雰囲気を感じました
こういうのがアツマールに投稿されてるのか
0560ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/11/26(木) 18:11:05.34ID:XfYSpfHt0
乙でした!が、実は内容読んでませんw
充実した文章量と感想の評判の良さを見て自分でやりたくなりました
0561ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/01(火) 08:34:55.41ID:HvyMqdjO0
結局Wikiって今どっちが主なんですか?
・初代Wiki管理人さんが音信不通になる
・2代目Wikiができる
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/
・初代Wikiが長期放置により謎の管理人に代わる(スレに一切の告知無しで怪しい状態)
・スレ住人で「2代目Wikiをスレの正式なまとめ先にしよう」と決定
ってとこまでは把握してるんですが、Wikiの更新具合が逆転してません?
0562ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/01(火) 15:26:08.86ID:yKUhflVk0
元々Wikiは「スレ住人」が「皆で」更新する場所だった
二代目wikiはそれに則ってるから、住人の気が向いたら更新程度のスローペースだし
初代wikiの今の管理人はスレ住人じゃないけど更新がハイペース
もう各々好きな方見たらいいと思うよって感じかね
0563ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/01(火) 18:13:09.54ID:d8jg5FY/0
十三機兵防衛圏
十三機兵防の世界は全て仮想現実
人類は主人公たち15人以外は既に全滅しており他の住人は全てAI
主人公たちは生まれた時から育成ポッドに入って出たことがない、教育のため仮想現実を見せられている
仮想現実内のコロニーを5つの年代で区切ってるだけなのでタイムトラベルはやっていない
怪獣の正体はウイルスで仮想現実を破壊すると世界がリセットされるがセクター0(記憶領域)に情報を記録することでリセット後も模擬人格としてループできる
機兵のコックピットは存在せず実際は育成ポッド、だから裸
人類滅亡寸前に主人公たちのオリジナルが遺伝子情報を乗せた探査船によるテラフォーミングを計画するもその中の一人が計画を潰すためDコード=怪獣ウイルスを主人公たちに仕込んだ
世界がリセットされるといつまで経っても育成ポッドから出られない
世界が何度もリセットされると施設の耐用年数の限界が来てセクター0毎作り直されるためその世界の歴史は全て消滅する
ED後に追加されるムービーで探査船は無数にあり別の惑星でも同じ事件が起こることが示唆されている
0564ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/02(水) 05:26:49.14ID:18LBXlTZ0
十三機兵、実際のプレイ中は各キャラのシナリオが時系列飛びまくりの上ロックも有るから、
先のシナリオが気になって止まらなくなったが。
やっぱりこういう所で説明しようとすると時系列整理して序盤でネタバレ垂れ流しでその後「ふーん」で終るか。
設定箇条書きでワケわからなくなる。のどっちかになるんだな。
0565ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/02(水) 08:19:46.50ID:2+lYZlI90
エンディングで一気に情報が押し寄せてくるので
クリア後に時系列順でイベント見ていくのが一番かな
0567ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:35:53.04ID:L+SoJy5s0
未解決にある『ジェネレーションエクス コードブレイカー』やります
コードハザードの続編で説明が必要なところもあるんですが一部の用語だけを

【CPO】……『現化物理学会』の略で異形などによるハザード事件を捜査研究している機関であり、プレイヤーもここに属する。
【XPD】……CPOに所属する特殊警察でやはりハザード事件の捜査などを行うが、異形と直接戦うコードライズ能力は無い。
【特務隊エクス】……コードライズ能力(ほとんどが十代の日輪学園生)で異形と戦う特殊部隊で、プレイヤー達のことでもある。
【御舟アリス】……特務隊エクスの現隊長のはずだが、今作では失踪しており隊長職は佐伯海斗が代行している。
【シズラー】……ランダム時空体と呼ばれる異世界の存在でSIZ・RAS・ILITHの三人からなり、エクスを支援してくれている。
【バベルスフィア】……東京日輪区の地下深くにある未知のアビス空間で、謎が多く村正教授や真麻もここにいる。


20XX年、東京日輪区。
大規模なハザード事件が終息して数週間―
街は束の間の平穏に包まれるかに思われた。

だが…新たなるハザード―スプロールテラー―
何の前触れもなく、その一部を抉られるビルや街路。
頭や四肢を残し、突如消失する人間。
これは未知の超常現象なのか。
それとも目に見えない怪物の仕業か!?

東京都の中央にそびえる共立日輪学園――。
生徒達の間に恐怖の噂が広まる中、人知れず事件を調査する少年少女達の姿があった。
彼らの名は『エクス』。
その超人的な能力でこれまで幾多の危機から街を救った者こそ、彼らだった。

しかし今、エクスはさらなる事件に直面していた。
隊のリーダー「アリス」の…謎の失踪。
かかる事態を問題視した政府は、エクスを監視するため一人の管理者を送り込む。

街を襲いつつある災禍と、疑われた正義―
嵐の気配が、夕闇の町に迫ろうとしていた……


神崎学園長による二学期始業の挨拶の途中で突如からハザード事件が進行中との呼び出しがかかり、特務隊は司令部に集合した。
(今作ではすでに入隊済みという設定であり、前作ハザードからデータを引き継いでいる場合はその隊員が登録されている)

【任務:新型ハザード捜査要請】
「ついさっき、このアトラクション内でスプロールテラーが発生した。到着した時には現象は収まっていたが、
管理責任者の話によると事件発生当時、中にはまだ数人の客がいたそうだ。至急、逃げ遅れた民間人の捜索を頼む」
特務隊は『日輪ビッグシティ』内の『遊霊病棟』でスプロールテラーの痕跡とそれによる遺体を発見したが、そこに謎のウィザーが現れた。
(フェザービットと戦闘)
「お前たちは……エクス!?私は……Zウィザー。できるだけ早くエクスを抜けた方がいい。しかし忠告はこれで最後だ」
特務隊が捜査をXPDに引き継いで本部に帰還し報告すると、局長から見慣れない男を紹介された。
「本日付でCPOに管理官として着任された長門晋太郎氏だ。今後、基本的に我々CPOの全ての行動は長門管理官の許可を得る事となる」
「私の職務は、CPOにかけられた疑惑の調査およりエクスの行動の監視と監督にある。アリス隊長は敵に寝返ったのではないか、
政府部内ではそんな憶測が広がっている。最悪のシナリオは、そこからCPOの機密情報が敵組織の手に渡ることだ。
私は君達の作戦に口を出したりしない。だが情報保全に関係する全ての事項に対しては厳格な態度で臨ませてもらう」
0568ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:40:03.38ID:L+SoJy5s0
【任務:機密情報保護任務】
「今回はキミたちに、黒服の男達について調査を行ってもらう。この日輪学園周辺で最近、黒服の男女が頻繁に確認されている。
行動パターンから外国勢力の工作員と思われるが、学園の学生あるいは教員の中に彼らと接触している人物がいるとの情報が入った」
特務隊は規子と共に日輪区内で聞き込みを行い、ジョニー桜庭から有力な情報を得た。
「ワイは見たんや……学徒遂道の入口で、あの黒服の連中とうちのガッコの大学生が落ち合っとる所を!」
そして向かった学徒遂道には、黒服たちの要求を退ける前隊長引田の姿があった。
「君たちも気を付けろ、こいつらはあらゆる所に存在する。友人のような顔をして入り込み、そして裏切るんだ……」
特務隊は本部に帰還し報告したが、長門管理官は引田の監視を命じる一方でなぜか黒服は軽視して捜査しようとしなかった。

【任務:新型アビス探査要請】
特務隊は、最近になって森本ビルで発見された新たなアビス空間の探索を命じられた。
「異常を発見したのは実戦テスト中だったロボットだがね。ロボット達はさっそく新領域の発見という大きな成果を示してくれたが……
その直後に行方不明となってしまったのだ。ロボ部隊を無力化したのはZウィザーらしいぞ」
特務隊は森本ビル28Fへと登り、実績の欲しい長門管理官が無理に探索させた直属の実験ロボ部隊を発見した。
(フェザービットと戦闘)
戦闘後にデコードで正体を現したZウィザーは御舟アリスであり、さらにそこに見慣れぬ女が現れた。
「あなた達に残された道は一つ。即刻エクス隊を除隊し、今間の記憶を放棄することよ。そうすれば、少なくとも命だけは助かるはず……」
「アリス、信念の前には論理など無力よ。そんな相手を屈服させようと思うなら、力でもって圧倒するより他はないわ。
私はキャロル・カンザキ。WIZ機関の最高審問官……そしてアリスの母よ……アリス。実際のエクス相手に効果を見てみたいわ。
コードブレイカーを使いなさい。この子たちの命を救うためよ。コードライズ能力を無力化してしまえば二度と戦場に戻っては来れない」
「エクスの前隊長として舞台の幕は私が下ろす……Code-Breaker!!」
(コードライズが強制解除される)
「お母様の言う通り、あなた達にとってはこれが最善の結末なのかも……さよなら、エクス」
無力な一般人と化した特務隊は誘導を受けてなんとか司令部へと搬送されたが、そこにはなぜか人影はなく長門管理官だけが姿を現した。
「やあキミたち、無事にロボPDを発見してくれて感謝する。まぁ残念ながら、キミたちが目にする機会はおそらくないだろうが……」
そこにXPDの部隊も現れ、学園の出入口を封鎖したとの報告をした。
「さてと、突然だが特務隊の諸君……キミたちを逮捕する。容疑は外患誘致罪、および特定化学機密保護法通称CPO特別法違反など
多岐に渡る。本日付けでエクスを強制除隊とし、服務規程に則りただちに記憶洗浄措置を行う。神崎剣一と佐伯海斗は、すでに更迭され
両者の身柄は当局が確保している。理由はもちろん、前隊長御舟アリスの反逆だ。大人しく記憶洗浄を受けたまえ。そうすれば、
命だけは助かる。どうせキミたちに戻る場所はないんだ。CPOもエクスも、すべて無くなるのだからね」
『機密保持プログラム、起動。最終シーケンスを開始します。デトネートションコード現下までカウント60。直ちに退避して下さい』
「皆さん、海斗です!司令部のシステムを一時的に遮断しました!すぐにそこから脱出して下さい!脱出ポイントは日輪学園駅です!」
0569ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:42:02.30ID:L+SoJy5s0
【特別任務:エクス逃亡指令】
長門管理官の退避と司令部の自爆に紛れ、特務隊は日輪学園駅まで脱出した。
「皆さん、海斗です!なんとか駅まで逃げられたようですね。他のエクス隊員は、すでにそれぞれ個別に逃亡を開始しています。
この先は逃走経路として、アビス化した空間を利用します。僕がエリアライズ技術で構築した、地下鉄エクス線です!」
現れた引田の援けも受けながら車両内を逃げたが、降車口に大量のロボ追跡部隊が迫った。
「どんな絶望的な状況でも活路はある。ただそれを切り拓くだけの理性が、人間には備わっていないのさ。共に戦えて光栄だったよ。
あらゆるコードは不滅だ……決して消え去りはしない。それは宇宙に留まり続け、最後は熱のゆらぎとなる……僕は、別れを告げたりはしない」
自爆した引田の命と引き換えに追跡部隊が壊滅して脱出に成功すると、地下を歩く内にやがて基地らしき施設で局長らと再会した。
「ここは千代田大本営。戦時中、旧軍が極秘裏に建設した地下基地でCPO発足時には司令部として使われていた。トンネルを抜ければ
学園エントランスのそばに出られるはずだよ。今後はここを仮司令部として、我々に着せられた濡れ衣を晴らすため活動を続けていく。
アリスの失踪を利用して潜入し虚偽の罪状を盾にCPOを崩壊へと導いたのは、あの長門管理官だ」
「一体何者が長門管理官の背後にいるかということですが……管理官を背後から操っていたのはおそらく、あのWIZ機関でしょう」
「諸君の出会ったWIZの幹部キャロルはかつての私の妻であり、アリスの生母だ。もうこの世にはいないはずだが、まさかこうして
現れるとは……アリスは母親の顔を知らずに育った。アリスは、ただ母親のそばに居たいだけなんだろう」
あの御舟巌会長は重病で力を借りることができなかったが、この事態に疑問を持つ不破刑事らXPDの一部は協力を約束した。
そしてコードブレイカー状態の治療にもなんとか成功し、データバンクの復旧も受けることができた。

【任務:スパイ捜索指令】
「高等部のジョニー桜庭っていう子、知ってるかしら?この情報の提供者は引田益章、かつてエクスの隊長を務めた人物なのよ」
特務隊はWIZ機関と接触していたというジョニー桜庭を捜索をし、遊霊病棟であわや口封じされる所を保護した。
「テキサスにいた頃、特別留学生の募集ってのがあってな……学費も生活費も全部免除で日本に留学できるってプランやったん。
うまい話には必ず裏があるもんや。日本に来てしばらく経った頃から、留学を斡旋してくれた機関が何やら頼み事をしてくるようになった。
誰かの電話番号を聞き出してこいとか、どこぞの写真を撮ってこいとか……さすがにおかしいを思ったけど、断ったら留学費用は
どうなるっちう話や。いよいよヤバイ話になって断ろうと思ったら、オトンとオカンがどうなってもええんかって……」
桜庭は事情を知った局長に赦され、CPOへの協力を約束した。
「あのオッサン、青山にある外人墓地によう出入りしとったみたいなんです」

【任務:GHQ墓地調査任務】
「この墓地は米国大使館の敷地内にあり、許可を得ぬ限り立ち入れない……本来なら許可が降りるのを待つ所だが、幸いにも現在の
我々は犯罪者だ。今回はその社会的立場を大いに利用し、諸君には無断での立ち入りを許可する。たとえ米国からの抗議があっても、
優秀なCPO管理官なら難なく処理してくれよう」
特務隊は墓地と長門管理官の関係を調査するためアビス化したGHQ墓地へと向かい、その地下で長門管理官の遺体を発見した。
「どうやらこの遺体は、コード技術の応用と冷凍技術によって保存されているようですね。だんだんとカラクリが見えてきました」
「今いる長門管理官はコピーなんだ。すでに死亡しているオリジナルから作成した、操り人形のコード生命体なのさ。人間のような
複雑なシステムの場合、作成したコピーは時間が経過するにつれて劣化や変異を起こしてしまう。長期的にコード生命体を運用する
つもりなら、どこかでその差を修正する必要が出てくる」
「あのオリジナルの遺体は、そのために保存してあったと考えるのが妥当でしょう。彼のコードを解除してしまうことが一番なんですが……」
その時、一瞬だけシズラーからの通信が入った。
0570ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:43:47.77ID:L+SoJy5s0
【任務:バベルスフィア調査指令】
「彼らの使う通信は、我々のエクス通信と同じくアビス化の影響を一切受けません。ですから障害が原因だとは考えにく……」
特務隊は直接バベルスフィアのシズラーポイントへと向かったが、そこには何者かの手引きによりWIZ機関の部隊が侵入していた。
「……あら、遅いご登場ね。来たところで何も変わらないわよ。この驚異的なバベルスフィアの基礎的データは概ね採取できた……
今更邪魔が入ったところで、プロジェクトYHVHに変更はないわ。所詮、あなた達は日本政府の飼い犬……アリスに希望を
持っているなら無意味よ。彼女は悟ったのよ。CPOのやり方、つまり神崎剣一のやり方では正義の実現は不可能だという事に……
あの娘も計画の一部として、有効に利用させてもらうから……」
(グレーターウィザーらと戦闘)
キャロルとWIZ機関の部隊は目的が不明のまま逃げ去ったが、そこにあの村正真麻が現れた。
「あの方々を追い払ってくださったのですね。あのまま騒いでいたら、お父様がとんでもない事をしていたかもしれません。
それからもう一つ……皆様、どこかで黒いウサギのような生き物をご覧になりませんでしたか?その生き物はムーラさんと申しまして、
私の大切なお友達なんです。それなのに、私には何も言わずに急にいなくなってしまって……いけない、お父様がお呼びだわ」
特務隊が帰還し報告している所で、今度はなんと本部に(合成イメージのだが)真麻が現れた。
「わたくしの父は村正天明……陸軍の研究所にお勤めしております。わたくし、お父様に『地上を見て参れ』と言われこうして参った
のですが……その、ここは地上なのでしょうか?わたくし、すぐにでも外の様子を見に行かないと……」
特務隊は地上で真麻を案内することになった。

【任務:管理官打倒作戦】
「今日の午後、長門管理官は新たに開通する地下鉄日輪線の開業式典に出席する予定なんです。地下鉄エクス線を新設された日輪線内に
強制的に現化……目標のいる地下駅への突入を狙います。もちろん敵に察知されるでしょうが、それこそがこちらの狙いです」
「特務隊がハデに騒いどる隙に、ワイが密かに式典会場に潜入……で、管理官にコードブレイカーをぶちかましたるって段取りやねん」
ジョニーの身体には、奇襲を目論むWIZ機関によって密かにコードブレイカーの発生装置であるインプラントが埋め込まれていた。
そして特務隊は(村正教授から呼び戻された真麻と別れ)作戦通り会場へと突入したが、そこにあの佐伯空斗が立ちはだかった。
「長門の顔を被ったコード生命体がどうなろうと、そんなの俺の知った事じゃねぇ。俺が求めるのは、究極の力だ。エクスか、それとも
ウィザーか。どちらが俺の力をより高め、最強の戦士たるための条件を満たしてくれるのか……この戦いで一つの答えが出るはずさ」
(Xウィザーと戦闘)
退けたXウィザーと替わるようにZウィザーが現れたが、そこに局長が現れ時間稼ぎのため特務隊に待機を命じた。
「二度ならず三度までも私の警告を無視するなんて……あなた達、命が惜しくないみたいね。なぜエクスにこだわり続けるの?」
「それはこちらの台詞だよ。アリス、なぜ君はWIZ機関にいる?私だって、キャロルは亡くなったと思っていた。だが、彼女の最期を
目にした訳ではない。最期を看取るどころか、そばに居てやる事すら私にはできなかった……だから、もしかすると本当に……」
その時ジョニーから作戦成功の報せが入ったため、アリスは退却し偽物の異形もエクス線に強制転移させることに成功した。
(メイデンマスターと戦闘)
「長門管理官が偽物どころか異形であった件は広く報道されてしまった。官房長官がこの件を『新種のハザード事件』と公表する予定だ。
そして我々は事件の真相を闇へと葬る代わりに全ての犯罪容疑の解消と、CPOへの正式復帰が認められる手筈となっている」
さらに爆破してしまった前司令部施設についても、バベルスフィアの支配者である村正天明の力で強化されての復旧を果たした。

【任務:特別補修受講任務】
欠席期間を埋めるための特別補修を受けていた特務隊の元に、政府に対して懐疑的なユン・テヒョンに関する急な連絡があった。
「なんと彼女、愛国学会の連中と一緒にGHQ墓地に入って行っちゃったのよ」
特務隊は愛国学会の残党『皇師会』が潜伏しているGHQ墓地に行ったが、ユンはすでにその本拠地へ移送されていた。
「大方あの小娘を探しに来たのだろうが、もうここにはいないわ。あの娘は皇師救出作戦の切り札……」
(プリンセスゴブリンと戦闘)
「このままでは、やがてユンさんも異形化されてしまう恐れが……」
0571ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:44:34.85ID:L+SoJy5s0
【任務:スプロールテラー再捜査】
「ここ数日、青山で小規模なスプロールテラーが連続して目撃されているんです。そのいずれもがGHQ墓地から半径500m以内にて
発生している事が確認されました。そこで特別なノウハウをお持ちの皆さんに、強力をお願いしたいわけです」
秘密裏に動いた特務隊はGHQ墓地のさらに地下でWIZ機関の黒服達と遭遇したが、同時に起こった怪現象によって黒服達は消滅した。
「未知エネルギーとの接触を確認しました!コードブレイカーと同じパターンです!今すぐ退避を……!」
特務隊はWIZ機関をさらに奥へと追い詰めたが、侵入に気付いた米国政府からの抗議を受けて捜査は中止せざるを得なかった。
「もし諸君があのまま捜査を続けていれば、WIZ機関にとって致命傷となるような何かを発見していた……だからこそ、
連中はここまで強硬に捜査に介入してきたのだろう。拠点かどうかはわからないが、少なくともYHVHに関係する何かがある」

【任務:TVサクラ潜入指令】
「実は警察のNシステムや監視カメラのデータを解析してみた所、WIZのエージェントがTVサクラに出入りしているという事実が
……」
特務隊はTVサクラで行われるイベントに参加することで局内に潜入し、そこでWIZのエージェントを発見して遊霊病棟へと追った。
その地下でポータルを発見してさらに日輪アビスへと追い詰めたが、WIZ機関は追跡を防ぐためさらなるポータルを消去してしまっていた。
「WIZ機関は自在にポータルを作れるようですね。それを使って日輪アビスに入り込み、各地を行き来している……そんな所でしょう」

【任務:学園内皇師会調査指令】
「皇師会から、生徒会に宛てて奇妙なメールが届いたんです。メールの題名は『天罰が下る』……」
メールで指定された中等部の空き教室に行くと、そこにはユンがいた。
「あれは崇高なる皇師のご意志……言わば宇宙の法則がそうさせたのです。日輪学園には間もなく天罰が下る事でしょう。
アビスより来る大波により、この学園は水底へと沈没するのです。皇師のご意志は、即ち宇宙ですから」
特務隊は学徒遂道へ行き水没計画を阻止することには成功したが、そこで待ち構えていたユンと思しき異形には逃げられてしまった。

【任務:コードブレイカー研究】
「今回諸君にお願いしたいのは、対コードブレイカー技術の研究補助だ。そこで諸君には、新たなデータ収集任務をお願いしたい。
ターゲットは、謎の異形として知られるあのソウルイーターだ。彼らは決して我々の味方ではないが、同時に敵でもない」
特務隊は発見の報告があった森本ビルへと赴き、スキャニングに怒ったソウルイーターと戦闘になりながらもデータの取得に成功した。
「ソウルイーターには、アビス内のコードを分解する能力があると推測されています。これで進展してくれるといいんですが……」
神崎局長が旧司令部に行ったまま戻らないという要請を受けた特務隊が探しに行くと、局長はアリスの幼少時の写真の前で佇んでいた。
「キャロルは、優秀な現化物理学者で極めて強力なコードライザーでもあった。そのキャロルが拉致され、行方不明になったのは
この写真のすぐ後だった……実行犯は、当時米国の軍産複合体によって設立されたばかりだった現化物理研究機関……現在のWIZ機関さ。
無論、僕は彼女を取り戻すため戦いを挑んだ。当時はまだ現役のエクスだったからね。そして……無残にも敗れた。結局キャロルの
行方は掴めず、さらに部隊は僕だけを残して全滅した……キャロルの死が伝えられたのは、それからずいぶん経ってからの事さ。
実験体として酷使された末の、最期は衰弱死だったそうだ……その後は諸君も知っての通りだ。真実を告げるべきか否か……」
「あの小娘が聞いたら、きっと喜ぶわよ。大きくなったわね、ケン坊。まさか貴方が敵になるなんて、当時は思わなかったけど」
突如現れたキャロルの正体は明らかに局長を知る別人であったが、アリスと引き換えの村正教授に関する情報提供を局長は拒否した。
「ならば我々は、アリスをもう一つの方法で利用するまで……あの娘はMr.ミフネの力を受け継ぐ者。ABRIELとして目覚める資格は十分よ」
キャロルはそれきりまたも転移していったが、海斗のトレスによって神楽川閉鎖区に突き止めることができた。
0572ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:46:26.36ID:L+SoJy5s0
【任務:神楽川閉鎖区捜査指令】
「たった今、神楽川閉鎖区内にて極めて大規模なスプロールテラーが発生した模様!閉鎖区の大部分が消滅したとの情報も……!」
特務隊がWIZ機関の罠を感じつつも前期の事件以来再び封鎖されていた神楽川閉鎖区へ調査に赴くと、その深部にはアリスがいた。
「父さんが、そんな事を……!?嘘よッ!どうしても自分達が正しいと言うなら、それを証明して見せなさい!」
アリスが命じると特務隊は無数のエネルギー体コードイレイザーに囲まれてコードブレイカーを食らい、そこにキャロルの声が響いた。
「お気に召したかしら?私達の未熟なエリアライズ技術では、どうしてもコレが発生してしまうの。まさか、この廃墟を消滅させる
ような現象が起きるとは思わなかったけど……お陰であなた達を誘い込めたわ。さぁ……この状況でどう出る?バベルの王よ……」
「皆様、突然失礼いたします。お父様のお言い付けですので、失礼を承知でお邪魔させて頂きます」
絶体絶命となった特務隊の前に突如真麻が現れ、一瞬で特務隊のコードブレイクを解除しコードイレイザーを消滅させた。
「バベルの王は、やはり我々を見ていたか……ありがとう、実験への協力を感謝させてもらうわ……これでおそらく最後のピースが揃った。
プロジェクトYHVHはまもなく軌道に乗るはずよ。もう誰も、私達の邪魔は出来ないわ。たとえバベルの王であっても……ね」
「どうも彼らはエリアライズの実現を企み、その実験を重ねていたようだね。これは地形すら意のままに操る究極の技術……
プロジェクトYHVHとはおそらく、このエリアライズを包括した計画なのだろう。計画は最終段階にあると考えるべきだ」

【任務:GHQ墓地突入指令】
特務隊は以前に進入を禁止されたGHQ墓地地下への強行捜査を命じられ、そこから日輪アビスに突入し再びキャロルと対峙した。
「かつて戦火によって消滅した一つの町があった……でもある日、町は一人の少女の出現と共に一瞬にして再生されてしまう……
人類が初めて目撃したエリアライズよ……その時からずっと、我々は再生の女神を探し続けてきた。それがついに、手の届く所まで来た……」
WIZ機関の防衛網を突破してキャロルを追いポータルへと飛び込んだが、直前で転移先をTVサクラへと切り替えられてしまう。
そこに突然異常な様子の真麻が現れたかと思うと、すぐに消滅してしまった。
「すみません、皆様。わたくし何だか、体の調子が……い、いやっ!!止めて下さい!離して……さい!」

【任務:バベルスフィア防衛指令】
「真麻君の消滅……これが意味する事はおそらく、WIZ機関によるバベル深部の侵略だ」
「バベルの空間座標を同定した後に、アビス内を局所的エリアライズによって改質……目指す場所への入口を作った訳です」
「地上に現れていた真麻君は、単なるイメージでしかなかった。だが、そのイメージが消滅したとなると……」
局長は真麻について、服務規程に触れる機密を語った。
「完璧なエリアライズなど有り得ない、ずっとただのおとぎ話だと思っていたが……現に今、僕たちは再生された室内にいる。
だとすると、連中の言う『再生の女神』も実在するはずだ。少なくともWIZ機関……奴らの最高審問官はそう信じている」
特務隊がバベルスフィア深部に突入すると真麻は既にWIZ機関に捕われており、アリスはコードブレイカーを仕掛けてきた。
「くっ……み、皆さん、ご無事ですか?遅れちゃってごめんなさい……でも、待った甲斐はあると思いますよ。Code-Realize!」
現れた規子が完成したアンチコードブレイカーで咄嗟に特務隊を庇ったが、アリスの攻撃を受けて倒れ空斗に助けられた。
「アリスさん、もうやめて下さい。局長だって悩んでるんです。それなのに、なんで自分の事ばっかり……」
「エクスが正義じゃねえと言いながら、自分では戦おうとしねぇ……飼い犬になった覚えはねぇぜ。それに女子供に手を出すような
連中には、これ以上ついていけねぇ。世話になった分はもう返したからな。これからは俺の好きなように行動させてもらうぜ」
真麻は撤収したWIZ機関に連れ去られてしまうが、報告に戻ろうとした特務隊に差出人不明の呼び出しメールが届いた。
「私は、お母様のWIZもあなた達エクスもどちらも正しいと思っている……四ツ谷駐屯地の地下深くにあるジオマトリクス……
そこで決着をつけましょう。最近、自分に歯止めが効かないの。体の奥から無限に力が湧いて来て、まるで自我が消えてしまうような……」
0573ゲーム好き名無しさん
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2020/12/10(木) 14:47:50.80ID:L+SoJy5s0
【任務:ジオマトリクス突入指令】
「アブリエルという言葉を覚えているかね?実のところ、アブリエルという存在の正体はまだよく分かっていないんだが……
かつて、自身もアブリエルである祖父御舟巌から聞かされた事がある。『アブリエルは生命の源となるコードを持つ者……決して
その力を目覚めさせてはならない』と。完全に覚醒したが最後、すべてのコードが暴走し情報体としての意味を喪失するまで
エネルギーを吐き出し続けるのだそうだ。祖父自身、その力を封じ込めるために生涯に渡って相当の苦労をしてきたようだ。諸君の話を
聞く限り、最近のアリスには危険な兆候が現れているようだ……覚醒への最後の引き金が引かれる前に、連中の計画を阻止して欲しい」
突入口を発見しジオマトリクスの中枢に乗り込むと、場所を洩らしたアリスに激怒したキャロルはとうとう本性を見せた。
「まぁいい……貴様の使い道はもう決まっている」
さらにいつの間にか現れた神崎局長がコードブレイカーを放つと、キャロルは醜い老婆の姿になった。
「さすがは草創期のCPOを支えた女傑、老いたりとはいえ素晴らしい判断力だ……三十年振りかな?パトリシア」
正体を看破されたパトリシアが呆然とするアリスに突如攻撃すると、局長は咄嗟にそれを庇い重傷を負った。
さらにパトリシアは捕えていた真麻を連れて奥へと姿を消したが、残され愕然とするアリスからは異常なエネルギーが発せられた。
「ふうむ、どうにか間に合ったか。ワシが御舟財閥会長にしてアリスの曽祖父、御舟巌であ〜るッ!!危篤と偽り、深き眠りに
ついておったのはすべてがこの一時のためよ。既にアリスの気は満ち、たとえ何事もなくともいずれ目覚める運命にあったからのう。
一度アブリエルになったが最後、あれにはもはや理性も心もない。押し止めるは、同じく純粋な力を以ってのみよ。さぁ参れ!」
(アブリエルアリスと戦闘)
御舟巌によってアリスの勢いは削がれ、特務隊はなんとかこれを鎮めることに成功した。
「うむ、ようやく……これでワシも……楽隠居……できそうじゃ……」
御舟巌は立ち尽くしたままその生を終えたが、特務隊は駆け付けた規子にアリスと局長をまかせ悲しむ間もなくパトリシアを追跡した。
そしてジオマトリクス最深部のポータル『ヤコブの階梯』に飛び込むと、その先は何も見えない空間であった。
「皆さんの現在地は、太平洋上空高度85000mです!尚も、毎秒約10000mで上昇中……み、皆さ…大変…で……と、東京タワー…がッ!!」
通信は途絶しポータルが宇宙の目標地点へと着くと、そこには既にパトリシアと捕われの真麻がいた。
「ようこそ、我らがYHVHへ……安心するがいい。今、トウキョウで起きている事はこちらの手違いじゃからな。どうやら再生の女神の
中に、あらかじめ何かが埋め込まれていたようじゃが……こんな悪戯をする者が誰か……お前達なら分かるだろう?まもなく我らは
創造の力を得る……YHVHから、全地球的規模でのエリアライズをついに実現するのじゃ。災害、飢餓、あらゆる不幸が消滅する……
無論、世に害悪を垂れ流す愚か者の国もな。かつて失われた統治権が、ようやく我らの元へと戻って来るわけじゃ。優れた資質を持つ
民族、国家、即ち力ある者が弱者を統べ、それを庇護する。それが自然かつもっとも優れた統治の形態。お前達エクスも、その力ある
者の一人だ。国と力と栄えとは、正しき者の手にあって初めて世に報いるもの……新たなる創世の主は、我らの作りし人工の神……
そしてその御使いたるは我が祖国よ。これが新千年紀に君臨する神の姿ぞッ!見よ、地の愚者どもを焼く燻は、世々限りなく立ち昇るであろう!
歴史に勝者は二人と要らぬ……汝らエクス……ここで宇宙の塵と化すが良いッ!」
(Yウィザーと戦闘)
敗れたパトリシアは息絶えたが、衛星は高度維持能力を失くし落下し始めた。
0574ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:49:46.87ID:L+SoJy5s0
満天の星空に灼熱の弧を描き、WIZ機関の狂気は塵と消えた――
これを期に、米国中枢に巣食っていた闇の勢力はその力を次々に失い失脚。
国家機密のベールの向こうでWIZ機関は解体され、ひっそりとその死を迎えた。

一方その頃、大洋の反対側でとある葬儀が行われていた。
御舟巌、享年95歳――
遺体を載せ、太陽へと向かうロケットを見送る人々。
その中に、寄り添うように立つ親娘の姿もあった。

エクスが勝ち取ったもの――それは信頼と友情。
あるいは己が正義か……
人知れず繰り広げられる彼らの戦い。
世界は、そして街は、再び平穏さを取り戻した。
ただひとつ――変貌した「東京タワー」を除いては。

夏の日差しを浴びる巨大な塔。
昼下がりの街に、長い影が落ちていた。
(スタッフロール)

END


YHVH墜落から半月後、特務隊は真麻のおかげか無事のままバベルスフィア内で発見され局長とアリスも無事に全快し復帰していた。
一方で東京タワーはアビスタワーと呼ばれ変貌したままで、混乱に乗じて脱獄した東条拓麿は学会本部に立て籠もっていた。

【任務:アビスタワー調査要請】
「お父様は仰っておりました。『あれはアンテナに過ぎぬ』……と」
「あなたの『お父様』とやらに直接話を聞かせてもらうわ。彼女自身が居ると言っている以上、そこには『何か』が存在するはず……」
アリスは無事の挨拶に来た真麻に対し村正天明に会わせるよう恫喝し、特務隊もバベルスフィアに行き教授の部屋で許しを得た。
「現れたか……御舟の組織の一員よ。あの『塔』の事を知りたいそうだな?地上の『塔』は、過ちの根源を正すために打ち建てたもの。
あの老婆、図に乗っておったので真麻を遣わし利用させてもらった。バベルに潜む者に踊らされ、過ぎたる野望に身を滅ぼすとは」
「キキキ……踊らされた……だっテ?そいつは聞き捨てならねえナ。よう、特務隊。うまく真麻に取り入りやがっテ。クセえんだヨ、
このゴミども。今まで泳がせておいたが、そろそろ狩らせてもらうからナ。くたばりやがレ。あばよ、地上のゴミクズども。キキキ……」
姿を消していたムーラが突如として黒馬に乗った姿で現れ、教授が造ったはずの機械兵器を嗾けてきた。
(パーフェクトドータらと戦闘)
「バベルの意志の代弁者……太古の昔より、バベルの奥深くに潜んでいた者……言わばバベルの支配者よ。いらぬ思索は害となる。
敢えて求めるならわしは止めぬ。だが奴らはなぜ急に……これまでは真麻に取り付くぐらいで済んで来たものを……しかしもう後には退けぬ」
会見を終えた特務隊は同じく『潜む者』を敵とするシズラーの助力も得て帰還し、村正天明とのことを局長に報告した。
「彼についての機密は、僕も知る立場にはあるが……それを諸君に開示する日も近いのかもしれない」

【任務:皇師会排除要請】
「もしかすると、彼らは本気で拓麿容疑者の奇跡の力を信じているのかも……何しろ皇師会の信者にとって彼はメシアなんですから」
特務隊は皇師会が無謀な籠城をする愛国サティアンに日輪アビスから乗り込み、東条拓麿ら幹部を追い詰めた。
(怪人ユユらとの連戦)
東条拓麿らはXPDによって再び逮捕され、ユユの素体となっていたユンも一命を取りとめゲノムコードの分離を受けることができた。
0575ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:51:21.51ID:L+SoJy5s0
【任務:当学期継続課題】
「村正教授の語っていたバベルの真の支配者……そいつが何者なのか、私達はまだ知らない。でも、それがアビスタワーにも関係する事は
教授の言葉からも推測できるわ。問題の奴の居場所はわからないけど、そいつを見付け出すのが今回の目的よ」
特務隊はバベルスフィア最深部へと向かい、ムーラの居所を突き止めた。
「キキキ……とうとうここまで来やがったカ。オイラの寝床に潜り込んでおいて、タダで帰ろうってハラじゃねえよナ?
テメエら人間のニオイが、オイラには耐えられねぇんダ。テメエらも、ゴキブリは殺すだロ?キキキ……そいつはオイラも同じサ。
寝床でテメエらを見かけたら、見逃すわけにはいかねぇんだヨ!だまって死ねヤ。この小汚ねぇ有機体どもガ」
(黒馬に乗った姿のラ’ムーラと戦闘)
「キキキ……やってくれやがったナ。だがテメエら有機体と違って、オイラには命なんて無様なモノはねぇんダ。
オイラたちは、何億回とだってテメエらの前に現れル……最後に勝つのは、オイラたちサ」
特務隊は帰還し報告を終えたが、バベルスフィアには様々な勢力がいるということしかわからなかった。

(これが最後の任務でありコードブレイカーの話はここで終わって舞台はコードリアライズへと続く)
0576ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/10(木) 14:54:29.29ID:L+SoJy5s0
以上でコードブレイカーは終了です
続いてコードリアライズも書いていますが満容量なので投下は次スレにします
0578ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2020/12/16(水) 20:03:57.44ID:k57gWklZ0
ume
0579ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2021/01/24(日) 11:40:45.50ID:SvS2ITvT0
埋め
0581ゲーム好き名無しさん
垢版 |
2021/09/19(日) 14:25:27.32ID:9PHcRT1E0
 フッ… l!
  |l|  i|li
  彡 ⌒ ミ,      __ _ ニ_彡 ⌒ ニ ミ
 l(´・ω・`) :l. __ ̄ ̄ ̄   と(´・ω・`)
  !i    ;li    ̄ ̄ ̄    ― ‐ ―と_ノ
   i!|  |i     ̄ ̄  ̄  = /三 ―

              /  ;  / ;
          ; 彡 ⌒/ヽ/  / ヒュンッ      
            (´・ω・`/           γ ⌒ ヽ∩
            /  / ヾ/          (´・ω・`)/ みんな、乙!!
           //  / ´           ⊂   ノ
         : /                  (つ ノ
         /  /;                 (ノ
  彡 ニ  ⌒ ヽ ニ
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     =(´ 三‐     ―_____从ノ  レ,  、
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