インドの国産戦闘機「テジャス」が完全運用能力を獲得
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 2019年2月20日、インド国防省は開発中だった国産戦闘機「テジャス(Tejas)」MK.Iが
最終の運用試験に合格し、完全な運用能力を獲得したと発表しました。2013年の初度運用能力
(IOC)獲得以来、1500回の飛行を重ね、ようやく完全な運用能力を手にしたことになります。

 テジャスは、旧式のMiG-21戦闘機を置き換える「軽戦闘航空機(Light Combat Airclaft=LCA)」
計画に基づいて開発されたインドの国産多用途戦闘機。開発作業はインドを代表する航空機メーカー
HAI(ヒンドスタン航空工業)が中心となり、アメリカの技術支援も受けながら、インドの工業界が
合同で行ってきました。
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 初期運用能力を2013年に獲得したテジャスは、2016年7月からインド空軍の第45飛行隊に
引き渡され、完全な運用能力獲得に向けて1500回に及ぶ試験飛行が続けられてきました。
このうち、作戦遂行に必須とされてきたのが、空中給油(受油)能力と視程外(BVR)空対空
ミサイルの運用能力、そして空対地攻撃能力。最後に残っていた空中給油試験が2018年9月4日に
成功し、2019年1月には量産許可が政府から出されていました。
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 インドのニルマラ・シタラマン国防大臣は、このテジャスについて地元メディアに対し、
パキスタンが中国と共同開発した戦闘機JF-17サンダーより優れていると発言し、能力はサーブ・
グリペンに匹敵するとしています。このところカシミール地方を巡って、インドとパキスタンの
間で再び緊張が高まっており、インドとしてはこのテジャスを防衛力だけでなく、工業力の
象徴としても考えているようです。