陸自の防勢重視は、64採用の必要性を肯定する
少なくともM14のような地雷を採用するわけにはいかなかっただろう
だけどNATOや諸外国にも防勢に重きを置く国はいくつもあったはずだから
軽機的小銃を善意に持たせる陸自の思想は、その妥当性に議論の余地がある
またその思想は、輸入したNATO小銃の小改造では満たせなかったのかという疑問もある
仮にそうでなかったとしても、経済的余裕がない以上、妥協の余地はあったろう

何より64は西側の30口径小銃の中で一番完成が遅い
諸外国の同世代小銃は50年代までに、FALやAKに至っては40年代に配備が始まってる
陸自は、他国に遅れること十〜十数年の期間を小銃を国産するために犠牲にした
それほどまでに思想や国産に固執する必要はあったんだろうか
あるいはその期間のあいだ着上陸侵攻はない、という確信があったんだろうか

もっといえば、アサルトライフルの国際的な潮流が決まりつつあった60年代
国産小銃の開発を続けていた陸自はそれを鑑みてもなお
自分たちの小銃がベストである、という自信が本当にあったんだろうか