7年前に聞いた「MRJは絶対に成功しない」という指摘

前略

「主体性」が見えない

前出の識者がMRJの成功に懐疑的だった論拠はとてもユニークなので、
筆者なりに一般化して解釈すると、
「複雑・巨大なシステムの全体を設計することと、
 全体設計に沿ってその一部を設計することは別物であり、
 部分設計をいくら積み重ねても全体設計はできない」となる。
航空機に当てはめれば、サプライヤーとしての実績が豊富でも、
それだけで航空機を一から設計できるわけではないということになるだろうか。

全体設計が部分設計と比べて大変なのは、
「なぜそう設計するのか」という明確な根拠を求められるからだ。
それは、航空機の型式証明取得が難しい理由とも重なる。
サプライヤーとして航空機メーカーに言われた通りに
部分を設計していればよかったときとは異なり、
自分たちの頭で考えなければならないことが多いのだ。

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