藤井二冠が史上最強棋士なのは間違いないであろう
そこで、藤井二冠を最強棋士に認定できる最強定義がないものか考究してみた
@最年少タイトル獲得
この定義だと藤井の前は屋敷が最強だったことになってしまう
大山ないし羽生が持っていた記録以外は理屈は同じなのでどれも最強定義にすることはできないことになる
そういうわけで藤井が抜く前に羽生が持っていた記録を探してみよう
A最速二冠というのはどうか
羽生が二冠ホルダになったのは21歳、中原23歳、南24歳、谷川が25歳
南以外は極めて順当で、羽生の前は中原が最強だったことになるから整合性もとれている
この最強定義だと中原の前は誰が最強だったのかというと29歳の大山となるからこれも問題ない
大山が四段になったときから5タイトル戦だったらタイトル獲得に集中できて中原より早く二冠ホルダーになっていた可能性はある
だから中原が本当に大山を抜いたと言えるかは争いの余地はあるが18歳藤井二冠が最強であることは疑問の余地がないだろう

整理すると、
『最年少で二冠ホルダーになった棋士が史上最強棋士と定義する』
この定義だと、1952年に29歳3ヶ月で九段と名人の二冠になった大山が史上最強棋士だったのを1970年に中原が23歳で十段棋聖の二冠となり大山を抜いて史上最強棋士になった
大山の最年少二冠の記録は18年間破られることがなかったが、それは大山自身が許さなかったからで大山の誇り得る記録といってよい
中原の最年少二冠の記録を抜いたのが羽生で1992年21歳で棋王名人の二冠となり、この最強棋士の定義で羽生が中原を抜いて史上最強棋士になったことになる
谷川は中原を越える有力な最強棋士候補だったが二冠ホルダーになったのは25歳で中原に及ばなかった
中原の最年少二冠の記録は羽生に抜かれるまで実に22年間破られることがなかったことになる
そして、羽生の21歳の記録を大幅に塗り替えた藤井二冠が現れた
2020年に棋聖と王位を獲得して18歳1ヶ月での二冠となった
羽生の最年少二冠の記録は藤井二冠に破られるまでの過去最長の28年間になった
藤井二冠の最年少二冠記録はすくなくとも50年、いや百年破られることはないだろう
それだけ断トツでの史上最強棋士をわれわれは目の前にしているのだ
『最年少二冠』この最強定義を強く推奨したい