【堀内重人】鉄道界の特徴ある人 第8話【阿部等】
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堀内 重人
1時間
梅原淳著『JRは生き残れるか』を読んでいます。この中で、梅原氏は「寝台夜行列車が、
今後、国鉄時代のように輝きを取り戻すことは無い」と指摘している一方で、「『ななつ星in
九州』は、大成功であった」と述べられています。そして「クルーズトレインの利益率は高く
ない」と補足されています。
「国鉄時代」と言っても、昭和30年代もあれば、昭和40年代・50年代もあります。私自身も、
これだけ新幹線が整備され、かつ航空も大衆化したため、昭和40年代のように「移動を主体と
した列車」として、輝きを取り戻すことは無いと、思っていますが、「乗ることが目的の列車」
としたならば、1990~1995年頃の水準には戻る可能性があると思っています。 私個人的には、東京~九州間は3往復/日であり、鹿児島中央行き、長崎行き、宮崎行きです。
東京~四国は2往復/日です。高松行きが1往復/日、松山行きが1往復/日です。
東京~北海道・東北方面が3往復/日であり、札幌行きが1往復/日、羽越線経由の青森行きが
1往復/日、東北本線・陸羽東線経由の秋田行きが1往復/日です。
東京~山陰が2往復/日であり、出雲市行きが1往復/日、山陰本線経由の下関行きが
1往復/日です。 大阪~北海道・東北方面は、札幌行きが1往復/日、青森行きが1往復/日です。
車両は、A寝台・B寝台共に個室寝台であり、A個室寝台車”スイート””ロイヤル”が中心と
なり、B個室寝台は”シングル””ツイン”が中心となります。そこへ食堂車とロビーカーが
加わります。
食堂車のディナーは予約制で良いが、パブタイムと朝食は、予約なしとして対応すれば良いでしょう。
その他として、東京~大阪間の「銀河」や、大阪~新潟間の「きたぐに」も、復活させるだけの
需要が見込まれます。 クルーズトレインに関しては、梅原氏が指摘するように、利益率は良くありません。これは「
北斗星」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」よりも、悪いですね。あれだけクルーを
乗務させるため、人件費が嵩んでしまいます。
またクルーズトレインを運行するのに、適した線区も限られます。食堂車とラウンジカーは
外せないため、定員が少ない割には長大編成となるため、列車交換設備などで制約を受けます。
それゆえこれ以上、クルーズトレインが誕生することはないでしょう。 クルーズトレインに対する考え方ですが、私は「観光のあり方を変えた」と考えており、
「インフラ建設ありき」ではなく、これからは地域資源を掘り起こす時代になったと言えます。
クルーズトレインは、新規に社会インフラを整備しなくても、地域に眠れる資源を掘り起こした
ため、こちらを評価しています。
クルーズトレインの導入によるノウハウが蓄積したため、これをフィードバックさせれば、
1990年代の状況には復活すると考えています。
少子化や他の輸送手段との競争などもあり、鉄道事業は利益が出づらい事業になりつつあるが、
寝台夜行列車は潜在的な需要が見込めるため、「乗車することが目的」の列車として、復活すると
確信しています。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています